詐欺、窃盗…警官を装うケースも

日本人を狙う!海外犯罪の最新手口

2015.05.12 TUE


人生に疑問を抱いた精神科医が、“幸せ”とは何かを調査するため世界をめぐるロードムービー。途中トラブルにも見舞われるが、旅で彼は生涯の糧となる珠玉の体験をする 『しあわせはどこにある』 監督:ピーター・チェルソム 出演:サイモン・ペッグ/ロザムンド・パイクほか 6月13日(土)からシネマライズほかにて公開
夏休みに向け、海外旅行を計画している人も多いだろう。だが、海外で心配なのは犯罪に巻き込まれること。外務省が公開している「海外邦人擁護件数」によると、平成25年に日本大使館などの在外公館が関わった日本人の擁護対象者は1万9746人に上る。そのうち、約3割(5746人)が犯罪被害者で、内訳トップは窃盗被害(4660人)だったという。

「海外で遭遇する詐欺や犯罪の手口を知らなかったために、防げるはずの被害に遭ってしまうケースが結構多いんですよね」

と教えてくれたのは海外旅行ガイドブック「地球の歩き方」編集部の編集長 小坂伸一さん。同書読者の中には、帰りの飛行機で「旅のトラブル&安全対策」の項目を何気なく見て、自分が詐欺の被害者だったことに気づいた…なんてこともあるそう。

「そのほか、詐欺とまではいえませんが、観光地で『写真を撮ってあげる』と言われ、お願いしたら『お金を払え』と要求されたとか、切符の買い方が分からず親切な人に代わりに買ってもらったら『つり銭をよこせ』と言われた…などもあります。このようなトラブル事例は外務省のサイトなどにも国別で掲載されているので、渡航の前にはチェックすることをおすすめします」(小坂さん)

そこで外務省の「海外安全ホームページ“海外邦人事件簿”」を元に、編集部がまとめた被害事例を紹介しよう。

▼タイ「親日家を装った手口」
東南アジアのなかでも親日国として知られるタイ。「家族が日本に留学するので話を聞きたい…」などの言葉で誘われ家を訪れると、そこで始まるのはなんと賭博。そのうち富豪が現れ、掛け金が上昇。ついには監禁に近い形で身ぐるみをはがされることも。マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどの国でも注意が促されている手口。

▼フランス「ATMに潜む罠」
海外で銀行のATMを利用する場合は注意が必要。針金などで細工がされている場合があり、カードを入れたまま機械がストップしてしまうことも。安易に暗証番号を教えたり、あきらめてその場を立ち去ったりしてしまうと、犯罪者は針金たぐってカードを取り出し、現金を引き出してしまう。

▼ブルガリア「危険な飲食物」
素性がよく分からない人物がくれる飲食物は、辞退するのが無難。意気投合した人物からもらったコーヒーに薬物が混入されていて、意識を失っている間に財布を盗まれた…という被害例も報告されている。実はこれはヨーロッパ各国でも問題化している、“睡眠薬強盗”の典型的手口でもある。

▼イタリア「連携プレーで行われるスリや置き引き」
置き引き被害はヨーロッパだけでなく、アメリカや東南アジアでも頻発している。足元に小銭を落としたり、コーヒーをこぼして注意を引いている隙に仲間が荷物を持ち去るなどの連携プレーが多いが、ミラノでは窓の外から仲間が話かけている間に、列車内にいた仲間が貴重品を奪うなどの手口も。

▼オーストラリア「善意を悪用して現金をダマし取る手口」
現地の人と親しくなりすぎるのは注意してほしい。オーストラリアでは、観光地で親しくなった男に「クレジットカードを紛失したので再発行したらすぐ返す」とお願いされ、お金をダマし取られた…なんてことも。

▼チェコ「職務質問、所持品検査のフリをして」
警察官への信頼が仇になってしまうこともある。違法行為を誘う怪しげな男をやり過ごしたまではよかったが、その後、私服警官から共謀の疑いをかけられパニックに。実は怪しげな男と私服警官もどきの男は詐欺仲間で、所持品検査のフリをして財布から高額紙幣を抜き取られていた…という事例が。

▼韓国「観光地でのぼったくり」
タクシーによる手軽な市内観光には要注意。案内されるがまま、運転手の紹介で土産物店などに行くと、実は割高だったなんてことも。同様にベトナムでは、バイクタクシーの運転手が手配したメコン川クルーズで、「料金を払わねば岸に返さない」と法外な料金を請求されたケースも。運転手と店側が結託していることもあるのでぼったくりには気を付けたい。

「観光客のたくさんいる昼間と、人通りが少ない夜間では、同じ場所でも“時間帯によって危険度が変わる”ということも認識しておいてほしいですね。また逆に、短い時間だからといって、子供を置いたままで車を離れたり、駅のベンチに固定した荷物が爆発物だと勘違いされて騒ぎを引き起こしたりと、自分が罰則を受ける側にならないよう慎重に行動することも必要です」(小坂さん)

海外旅行では自分が狙われないことはもちろん、トラブルを引き起こさないよう注意が必要だ。その土地の安全常識やマナーをしっかり学んでから旅に出かけよう。
(足立美由紀)

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