現金輸送用貨車がついに一般公開

大量の現金を運んでいた幻の列車がベールを脱ぐ!

2004.07.08 THU

今年5月のこと。ある歴史的ニュースが日本全国を駆けめぐった。いや、正確に言うと、鉄道ファンの間を駆けめぐった。めったなことではお目にかかれないため、彼らから “幻の列車”と呼ばれる貨物車両があったことをご存じだろうか。通称「マニ車」がそれだ。マニ車の「マ」は重量(42.5t以上42.7t未満)を表し、「ニ」は荷物の“に”。要するに重い荷物を運ぶ貨車だ。なぜ、これが希少なのか。その秘密は運ぶ荷物にあった。マニ車が運んでいた荷物、それは現金。しかも、数百億円という大金を運んでいたという。

マニ車の正式名称は、現金輸送用貨車。日本銀行が保有する車両で、東京で印刷した日本銀行券(紙幣)を全国の支店に運んでいた。しかし大量の現金を運ぶという性格上、運行日程、目的地はもとより、車両の構造などマニ車に関することは一切公表されていなかった。戦後に誕生してから、およそ半世紀。その存在自体が、トップシークレットだったのだ。

鉄道ファンがたまたまマニ車を目撃したとしても、車両についての情報がまったくなく、詳しいことを確かめる術もなかった。そのため憶測が憶測を呼び、噂だけがひとり歩きしていた。「撮影するとフィルムを没収される」だの、「近づくだけで職務質問される」だの。果ては「マニ車を見ると金運がなくなる」とまで言われる始末。

そんな幻の列車が、輸送方法の変化により役目を終え、7月10日から北海道の小樽交通記念館で一般公開されるのである。

マニ車の内部は、簡単に開閉できないよう特殊な扉で密閉されているほか、同乗する日本銀行職員や警備員用のベッドなども完備されているという。そのほか、詳しい構造については、現在も公表されておらず、まだまだベールに包まれている。「詳細はぜひあなたの目でお確かめください」(日本銀行広報)とのこと。もちろん見たからといって、金運がなくなるわけではないのでご安心を。 

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