地域ボランティアの「戦隊」化事情

ご当地ヒーローがボクらの街を救う!?

2004.08.19 THU

「もしかしたら、あなたの隣にいるその人が正義のヒーローなのかもしれない…」。日本の子供の脳細胞にすり込まれたこの決めセリフが、現実のものとなっている。そう、今は空前のご当地ヒーローブーム。確認できたものだけでも、30都道府県61戦隊。わが国は知らぬ間にヒーロー大国となっていたというわけだ。ウケ狙い? なんて思わず意地悪な見方をしてしまうが、当のヒーローたちを取材すると、そこには真摯な姿が。

東京のベッドタウン、狛江市を拠点に活動する「多摩川戦隊コマレンジャー」のリーダー、レッドはこう語る。「多摩川の清掃や地域のイベントなどに出動しています。下は高校生から、上は33歳の会社員まで若者中心のメンバー。自分たちの街を良くするために住民ひとりひとりが考えて行動し、最終的にはこの街で育つ子供たちが狛江のことを好きになってもらえれば」

7月には、念願だった養護学校や保育園のへの出動も果たした彼らだが、「“悪の軍団”を見ると子供たちが夜泣きをするので来ないでほしい、というお母さんも。ちょっと困っちゃいましたね」という、なんともイマドキな笑えない話も。

ご当地ヒーローは、「ボランティア型」と「行政主導型」に分かれるが、テーマもそれぞれ違うようだ。行政主導型では、たとえば福井県の「リサイクル戦隊ワケルンジャー」。5色のキャラクター別設定になぞらえた「ゴミ分別の啓蒙」が狙い。また、東京・杉並区の「杉並戦隊イレンジャー」には、区が着手する「レジ袋削減」というテーマがある。つまり、行政の啓蒙活動だ。一方、ボランティア型の戦隊は、あくまで市民有志の“良心”。「キャラクター名も狛江の歴史や名所にちなんだもの。自分の住む街を知れば、自然に愛情が生まれると思うんです」(コマレッド)

なお、コマレンジャーの正体は秘密。家族、特に子供たちには絶対にばれないよう、コスチュームの収納場所などには細心の注意を払っているとか。

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