日本の宇宙開発は大丈夫か?

1円でも誰も欲しくない!?国産ロケットHII-7号機の悲哀

2004.11.11 THU

190億円がたったの1円に。近年まれに見る資産価値の暴落ぶりで世間を驚かせたのが日本初の純国産大型ロケットHIIの7号機。本来なら2000年夏に華麗なる発射となる予定だったのに、たび重なるHII機の打ち上げ失敗で見送られ、ついには計画そのものが中止の憂き目に。仕方なく、宇宙航空研究開発機構が引取先を探したものの難航し、財産目録上の価値はなんと1円。実質、粗大ゴミとなってしまった。

成功してもフ~ン程度の反応しか得られず、失敗したら税金の無駄遣いと責立てられる技術者には気の毒だが、ここはひとつフンドシを締め直してもらわねば。

でも、日本の技術力を集結して作られたロケット、それも未使用の新品であれば、見てみたい人は多いはず。博物館などの公共施設や子供が集まるアミューズメント施設が手を挙げないのはなぜか。

高いのである。値段はタダ同然でも、種子島にある同機を運搬するのに要する費用は最低1億円だという。

しかも、デカイのである。雨ざらしでは壊れるので、屋内での保管が条件となるが、HIIのサイズは全長約50m、直径約4m。6畳一間の直径に、17階ビルがそびえている感じらしい。こんなものを収納する建物を建設するとなれば、やはり億単位の出費になる。引き取りに意欲を見せていた国立科学博物館や、九州のスペースワールドが断念したのはそうした事情による。

7号機に罪はない。5号機と8号機が連続で打ち上げに失敗したとはいえ、トラブルなしに成功する可能性だってあったのだ。5号機の教訓をもとに8号機がしっかり飛んでいれば…。しかし、さすがに3度目の正直は世論と予算が許さなかった。

現在保管中の種子島宇宙センターに新しいロケットが来たら、HIIに行き場はなく、スクラップにするしかないといわれている。解体費用がまた話題になり、そしてみんな7号機のことは忘れてしまう。不憫なロケットだなあ…。

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