ウルトラマンの撮影場所に接近!?

首都圏近郊の新名所?“地下ツアー”が熱い!

2004.12.22 WED

埼玉県北東部の庄和町の地下に横たわる「首都圏外郭放水路」。直径30m、深さ60mの立坑が5カ所、その縦穴の底を結ぶ直径10mのトンネルは地表から50m下、全長6.3km…と、数字を並べてもなかなかピンとこないが、この光景を目の当たりにすれば、声を失うほどの衝撃を覚えるはずだ。人間にはこんなものをつくる力があったのか…、と。

国土交通省が管理するこの放水路は、中川~綾瀬川流域を中心とした慢性的な浸水被害を解消するための世界最大級の治水施設。周辺の中小河川から増水した分を地下に取り込み、許容量のある江戸川へ排水する。このような河川事業に関心をもってもらう目的で、雨量が少なく水がひいたときに施設を見学できるようにしたのが、国交省主催の地底探検ツアーである。

私自身も今年の夏に一度参加したが、サッカー場ほどの地下空間に高さ17m、重さ500tもの柱が59本も並ぶ光景は、まさに“地下のパルテノン神殿”だ。

これだけの巨大建築物を人知れず地下に眠らせておくのはもったいない。そこで、官民が一体となり、地下を新たな文化創造の名所にしようという構想が持ち上がっている。

去る11月21日、官・民で構成されたG‐CANS PROJECT制作委員会の主催で開催された「地底文化フォーラム」には、250人もの地下好き人間が首都圏外郭放水路に大集合(抽選で漏れた人も多数)。地下マニアで知られる映画監督の庵野秀明氏、写真家の内山英明氏ら著名人が招かれ、熱い地下談議で大盛況となった。この巨大地下建造物は、ウルトラマンや仮面ライダー、SF映画の撮影場所でもあり、今後も多様な利用法が展開されそうだ。

このほか、東京ジオサイトプロジェクトによる虎ノ門・日比谷立坑見学会や日銀の地下金庫見学なども予約が殺到し、満員御礼を記録した。知る人ぞ知る地底の新名所の魅力、ぜひ一度その目で確かめてみてはいかがだろう。

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