『タイタニック』だけじゃない

昔の名画や寅さんで楽しむ深くてクサイ「名セリフ」

2004.12.22 WED

「俺は世界の王だ!」――。英国パンメーカーがチーズ味クラペットの新発売にひっかけ、映画ファン2000人に「映画でもっとも“クサイ(cheesy)”と思う瞬間」を調査したところ、1位に輝いたのがこのセリフだったという。そう、『タイタニック』(97年)でレオナルド・ディカプリオ演じるジャックが船首で叫ぶあの有名なシーンだ。

しかしこのアンケート調査、クサイというわりには2位以下が少し地味。なにしろ、2位は『ダーティ・ダンシング』(87年)の「誰も“ベイビー”を離したりしないさ」、3位『フォー・ウェディング』(94年)の「まだ雨が降ってるの?気がつかなかった」という感じで、どうもインパクトに欠けるというか、小粒感は否めない。やっぱりセリフのクサさとか名言なら昔の映画、それも30~60年代あたりが基本だろう。

たとえば『誰が為に鐘は鳴る』(43年)でゲイリー・クーパーがいうこのセリフ、「さよならはなしだ。これは別れじゃないんだから」。あるいは、『ライムライト』(53年)のチャップリンの「生きて行くことは美しく素晴らしい。クラゲにとってもね」。また『ティファニーで朝食を』(61年)のオードリー・ヘップバーンもなかなか秀逸だ。「あのドアを出るのに4秒かかるわ。2秒あげるから出ていって」。そして極め付きは、なんといっても『カサブランカ』(42年)でハンフリー・ボガートがいったこれである。「君の瞳に乾杯」。

さらに名言では負けてないのが、実は全48作に及ぶ寅さんシリーズ。「いいかい、恋ってのはそんな生やさしいもんじゃないんだぞ。飯食う時だってウンコする時だって、いつもその人のことでいっぱいよ」。こう寅次郎がいえば、リリー姐さんこと浅丘ルリ子もこのカッコ良さだ。「男と女の間っていうのは、どこかみっともないもんなんだ。でも愛するってことはそういうことなんだろ」。どうよ、この深さ。正月にはぜひ、昔の映画や寅さんを観てその至極の名言を味わっていただきたい。

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