第2のブラックバス、カミツキガメになる?

あの高級食材・上海蟹がなぜかお台場で増殖!?

2005.02.10 THU

去年11月、フジテレビのあるお台場で、生きたカニが見つかって大騒ぎになった。ナント中国の高級食材でもある“上海蟹”である。蒸して濃厚なミソや卵を味わうんだけど、紹興酒との相性はバツグン。でも、旬の季節は秋で、日本の松茸同様、期間限定だけに中国でも値段は高い。今ではニセブランドが出回らないために、甲羅にレーザーで産地の地名を入れるほどの特産品になっている。あの長嶋茂雄氏をはじめ、日本にもファンは多く、秋になると上海蟹を目当てにわざわざ中国へ食べに行く人も多いとか。日本には生きたまま空輸されているが、値段はかなり高くなり、高級なものになるとたった一杯で4千円もするから驚きだ。

そんな高級食材が日本で、しかも東京湾で見つかったから大喜び…なんてことはない。というのもこの上海蟹(正式にはチュウゴクモクズガニ)、実は世界中の嫌われ者なのだ。繁殖力・生命力が強く、魚や貝を食い荒らすだけでなく、日本の在来種を駆逐し、生態系を変えてしまう恐れがあるのである。アメリカでは既に輸入禁止にもなっている。お台場で見つかったものは、船のタンクに紛れこんだ可能性が高いが、中国から輸入したものを海に放したという説もあり、環境省は上海ガニを「要注意外来生物」というブラックリストに載せて繁殖するのを防ごうとしている。

一方で、そんな上海蟹を日本でも安い値段で安全に流通させようと国内での養殖が始まっている。3年前から中国の稚蟹を輸入し、休耕田を利用して養殖しているのは山形県山辺町のグループ。しかし、その狙いはかなり難しく、『1匹およそ百円の稚ガニを毎年1万匹以上池に放っているが、共食いなどで収穫できたのはその何割か。今のところ赤字』とのこと。ちなみに、将来の夢は、『いつか山形の上海蟹を中国に輸出すること』だという。

上海蟹をめぐる様々な思惑。どちらにせよ安く食べられるようになるといいですね。

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