英国F3に日本人女性が初参戦

男社会のなかで戦い続けるレーサー・井原慶子の挑戦

2005.02.17 THU

「元レースクイーンの井原慶子が英国F3にフル参戦!」1月中旬、こんな見出しがスポーツ新聞の紙面を飾った。

井原慶子は1973年生まれの31歳。学生時代にベネトンなどのレースクイーンとして活躍し、それがきっかけで99年にレースデビュー。その後、英国フォーミュラ・ルノー選手権、フランスF3選手権、アジアン・フォーミュラ2000、フォーミュラBMW Asia、フォーミュラ・ドリームなどに参戦、世界各地のフォーミュラカーレースを中心に活動を続けてきた数少ない女性ドライバーだ。その井原が今年、日本人女性ドライバーとして初めてイギリスF3選手権にフル参戦するというのである。

イギリスF3選手権はF1を目指す有望な若手が世界中から集まるハイレベルな選手権で、佐藤琢磨もこのシリーズのチャンピオン獲得を足がかりにF1参戦を果たしている。今回、井原が契約したのはその琢磨が所属した名門カーリン・モータースポーツというチームとあって、さらに大きな話題を集めているわけだ。

圧倒的な男社会であるレースの世界で「元レースクイーン」という肩書はどうしても「イロモノ」的に扱われがちだし、事実「女性ドライバー」という話題性があったからこそ、井原がスポンサーなどの支援を得やすかったという面も否定できない。だが、そうした視線を浴びながらも常に前へと進み続け、決して諦めずに挑戦をしてきた彼女の真剣なアプローチはフランスF3での4回の入賞など、過去のリザルトにも表れている。男社会であるレースの世界で女性がひとり戦うことは、「女」であることで得られるメリットを遥かに超えるエネルギーを必要としたに違いない。

正直、英国F3に挑戦する井原にF1への道を想像することは難しい。だが、自分の限界に挑み続けるひとりの女性の「挑戦」に同じR25世代として共感するところも多いのでは? 開幕戦は4月2日、全22戦の長い戦いが井原を待っている。

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