SWエピソード3米国で大ヒット中だけど…

幻の「スターウォーズ計画」その遺産と未来とは?

2005.06.09 THU

漆黒の宇宙空間を飛び交う無数のビーム。そこかしこできらめく爆発の閃光…。映画『スターウォーズ』以来おなじみとなったこんなイメージを実現してしまおうという計画が、かつて存在していたことをご存じだろうか。

80年代、レーガン大統領のトップダウン方式による号令で、数々の新型宇宙兵器の研究開発が進められたことがあった。「戦略防衛構想(SDI)」の名のもと、ソ連からのミサイル攻撃を防衛するのが目的だったが、そのあまりに空想的な兵器アイデアからマスコミなどに“スターウォーズ計画”と呼ばれることが多かったという。ご自身もスターウォーズ・ファンである軍事アナリストの岡部いさく氏に聞いた。

「ビーム兵器を中心とする計画で、当時はもちろん、現在の技術でも実現は難しいものばかりだった。が、SDI計画は冷戦終結の要因のひとつとなったとされています。計画に列挙されていた兵器に対抗するには、ソ連側には技術も資金も人材も不足していたためです。その後、具体的に実現した兵器はまだありませんから、計画はいわばレーガン大統領による壮大なブラフだったといえるかもしれません」(岡部氏)

とはいえ、他国からのミサイル攻撃に対する防衛構想は、その後も形を変えて現在まで残っている。それに対して、日本も技術開発の形で実際に協力しているのだ。

「NMDという米本土のみのミサイル防衛から、TMDという海外派遣米軍や日本など同盟国も含む戦域ミサイル防衛を経て、現在は単にMD構想と呼ばれていますね。日本は、ミサイル弾頭のカバー部分や、赤外線探知装置など、重要なパートを共同開発しているようです」(同氏)

エピソード3がカンヌでプレミア上映された際、物語の背景がブッシュ政権下の現在のアメリカと似ているのではないか、と話題になった。直後に流れたのはアメリカが人工衛星の武装防衛計画を立案中というニュース。スターウォーズがおとぎ話であり続けることを祈りたい…。

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