ついに読み方論争に最終決着

「日本」はニホンかそれともニッポンか

2005.06.23 THU

「ニッポン」惨敗――。先日、朝日新聞がこんなニュースを報じた。といってもワールドカップ出場を決めたサッカー日本代表のことではなく、実はこれ、「日本」の発音は「ニホン」か、それとも「ニッポン」か、という長く論争されてきた問題についての話なのだ。

記事によると、国立国語研究所などが話し言葉で「日本」がどう発音されているかを調査したところ、約8200件の関連語でニホンが圧勝。「日本一」や「日本代表」ではニッポンと発音する人が約20%いるものの、「日本」単独ではニホン派が96%に達し、「日本人」「日本語」などでもニッポン派はわずか数%止まりだったという。

では「日本」はニホンと発音するのが正解なのだろうか。実は、そうとも言いきれないのだ。たとえばNHKは「ニッポン・ホウソウ・キウカイ」の略称だが、同局ではこの問題について「正式な国号として使う場合はニッポン、そのほかの場合にはニホンと言ってもよい」と微妙な言い回しをしている。また、一万円札などの紙幣をみると「NIPPON GINKO」と印刷してあり、実際、日本銀行は「ニッポン・ギンコウ」が正式名称なのだが、当の日銀はなぜか、自分たちのことを「ニホン・ギンコウ」と読み慣わしている。

ならば、本当はどっちが正しいのか。結論は、どちらも正解。というのも、国連での日本の登録名は「ニッポン」で、国としては一応ニッポンと名乗っているのだが、この国号は公式に定められたものではない。いまから約70年前、当時の文部省臨時国語調査会が呼称統一案として「ニッポン」にすることを決議したのだが、政府で採択されず、結局そのまま現在に至ってしまったからだ。法制化されていない以上、正式な読み方があるはずもなく、つまりどう発音するかは慣例に従うしかないのである。

それにしても国の呼び名が正式に決まっていなかったなんて、これもある意味「ニッポン」的、いや「ニホン」的というべきなんだろうか。

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