『TIME』がクールな発明と絶賛

これが手作り? 日本にロボットクリエイター出現

2005.10.13 THU

あのアメリカの『タイム』誌が2004年の「最もクールな発明」のひとつとして大きく取りあげた日本のロボットがあった。体長約40センチの「クロイノ」。注目は外見のかわいさだけではない。動きがこれまたしなやかで、ロボットのぎこちなさがないのだ。世界に名だたる日本企業が作ったのではない。開発者は29歳の日本人“ロボットクリエイター”高橋智隆氏。彼はたった一人でこのロボットを作った。さらに驚くべきことに、すべてが彼の自宅の2階にある6畳一間の工房での手作りだったりするのである。

高橋氏は京都大学1年のとき、浪人中に思いついたアイデアで、ガンダムのザクのプラモデルを改良。なんと大企業が悪戦苦闘していた2足歩行をあっさり実現してしまう。以後、ロボット作りを本格化させ、卒業後に起業。ロボ・ガレージを設立した。自らロボット製作を手がけるほか、多方面でロボット開発に携わっている。

「クロイノ」のようなロボットが誕生した背景には、彼ならではのロボット観がある。

「ロボット開発では性能や学術理論に重きが置かれがち。鉄骨むき出しの不細工な外観で、ぎこちない動きをするものも多い。でも、そんなものを欲しいと思いますか。

“こんなロボットがあったらいいのに”や
“こんな動きならいいのに”から発想して技術を開発していかないと」
遠くない将来『鉄腕アトム』の世界が実現するかもしれない。だが実現に向け重要なのは性能だけではないのだと彼は言う。

「ロボットの性能が十分でない今、召使いのような発想を持つ限り、家庭用ロボットはできない。むしろ仕事はどんくさいけど、なんだか愛きょうがある。じっくり付き合って、いろいろ教えてやろう。そんな関係が必要。だから、かわいくて愛らしい存在じゃないとダメなんですよ」

ロボットクリエイターと自ら名乗るのは、他にないロボット開発を目指しているから。こういう人が現れると、本当にアトムと出会えそうな気がしてくるのだ。

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