2000人規模でも“世論”

アンケートは何人に聞けば信頼できるデータになる?

2006.05.18 THU

時折目にする内閣支持率などの世論調査。よく読むと回答者が2000人、3000人ということが多い。有権者1億人の世論が、なぜこんな人数でわかるのでしょうか。

「2000人なら十分信頼できる数値が得られますよ。肝心なのは結果にどれくらいの誤差があるのかで、それは大きく見積もって1.96÷√nという計算でわかります」(三重中京大学教授・丹慶勝市さん 著書に『図解雑学 統計解析』ナツメ社など)

そこ! 数式を見てすぐ寝ない! nは調査に答えた人数で、nは2乗してnになる数のこと。の計算は卓上電卓なら「」ボタン、パソコンの電卓なら「sqrt」ボタンを押せば計算できます。

[例題]n人から得た回答の結果、内閣支持率が50%だったときの誤差は?

n=100のとき、1.96 10=0.196となり誤差は19.6%。これは実際の支持率が「50%から9.8%のどこか(40.2~59.8%)」ということになり“50%”の信頼性が低いですよね。

n=2000のとき 1.96 44.72 0.04。誤差は約4%で、48~52%の範囲に収まる。これなら50%との差が少なく信頼できます。つまりアンケートで何人に聞けばいいのかは、誤差をどこまで許すのかと同じこと。ただし式中の「1.96」は母比率(記事では内閣支持率)によって変動するので、詳しくは入門書などを読んでみましょう。

「もうひとつ気をつけることは、無作為抽出が行われているかです」(同)

そこ、また寝ない! 無作為とは“ランダム”ということ。もし特定の党の支持者が多い地域だけで内閣支持率の調査を行えば、結果は偏りますよね。そこで有権者全体からランダムに調査対象を選び、偏りをなくすのです。信頼できる調査結果には「何人から回答を得たか」と「調査方法は何か(無作為抽出か、そうでないか)」が必ず併記されています。プレゼンなどで統計データを引用するとき、この2点はしっかり確認しましょう。

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