オーストラリア議会が正式決定!?

「ワニは魚である」という珍法が承認された理由とは?

2006.09.21 THU

先月、オーストラリア議会で「ワニは魚である」と定義した法案が承認されたというニュースを耳にした時は、「これがオージー・ジョークというものか。よくわからん」と思ったが、どうやらこの話、大マジであるようだ。

手元の辞典を引いてみると、魚類とは「脊椎動物の一群。水中で生活し、えらで水中の溶存酸素を取り入れて呼吸する。体にはひれを備え、多くは体表に鱗がある」と記されている。ワニが魚のわけがない。

なぜ、こんな不思議な法案が承認されたのだろうか。オーストラリア国立大学法学部講師、那須仁氏にお話を伺った。

「この新法成立の背景には、輸出品の品質確保という大きな政策課題があります。過去、オーストラリアの生肉輸出において重大なミスがあり、生肉産業が大打撃を受けたことをきっかけに、82年に輸出管理法が制定されました。今回の新法案も、この法規制をより強化するためのものでしょう」

オーストラリアは輸出品の信頼を得るために努力してるわけですね。無論、ワニ肉も輸出品目に入るのでしょうが、なぜワニを魚と分類したのでしょうか。

「この提案をした代議士は、魚の定義の明確化は生物毒素や化学汚染から品質を守るためだと説明しています。このことから考えるに、あくまで推測ですが、川辺にも生息するワニは、水中汚染の影響を受けている可能性が高く、陸上動物と分類するよりは魚肉を規制する枠組みに入れたほうが適切と判断したのではないでしょうか」

はあ。頭では理解しましたが、やっぱり妙な感じですね。現地ではどうなんでしょう。ツッコミとかないんですか(笑)。

「こちらでは、まったくといっていいほど話題になっていません。国会での審議録も見ましたが、ワニを魚に含めることについて疑問の議論はされていませんでした」

何というか…おおらかですねえ。文化の違いでしょうが、さすが大陸はスケールが違うと感服した次第であります。

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