日本では享楽的なイメージがあるけど…

女子に囲まれてモテモテは嘘?“ハーレム”の真の意味とは?

2006.11.02 THU



画像提供/The Bridgeman Art Library/AFLO
モテたい。それは男子の大多数がもつ煩悩のひとつである。ハーレムを作りたい。そんな願望まで抱く男子もいるだろう。かくいう自分もそのひとり。妄想は自由なので、脳内ハーレムには、様々な属性を持つ女子たちをはべらせている。誤って読んでしまった女子読者はドンびきしたと思うが、そんなもんですよ、男って。全員とはいいませんけど。

 まあ、現実にそんなことを口ばしると、女子から白い目で見られるのは当然だが、イスラム世界の方々からお叱りを受けるのも確実という事実をご存じか。ハーレムというと、女子ばかりの空間に男は自分ひとりだけ。モテモテでゴキゲン、なんてイメージがあるが、イスラムでいうハーレム(正しくはアラビア語でハリームハラム、トルコ語でハレム)とはまるで違うものだ。

 そもそもイスラムでは、女性は外部の人間にみだりに肌を見せてはいけない、ということに象徴されるように、かなり性倫理に厳しい世界だ。一夫多妻が許されているイスラムだが、ハーレムは、もともと「禁断」とか「聖なるもの」という意味で、転じて妻たちの貞節を守るための居室をハーレムと呼ぶようになったのである。

 しかし、なぜ日本では歪んだイメージが伝わってしまったのか。イスラム文化に詳しい上智大学の赤堀雅幸助教授はこう語る。

「17~19世紀にヨーロッパでオリエンタリズムが流行したのが要因ですね。これは、西洋とは違う東洋の文化を、異端なものとして偏見と憧れまじりにとらえた概念で、ハーレムもいつのまにか淫靡なイメージを付加されてしまった。まあ、オスマン帝国時代のスルタン(王族)のハーレムなどは大規模なもので、誤解も無根拠とはいえないのですが…。日本もヨーロッパ経由で伝わったため、そのイメージが強いんです」

 ちなみに一夫多妻制とはいえ、イスラムでも妻を養う財力は不可欠。庶民に多妻はまず不可能。甲斐性がなければアウトって意味では、日本も変わりないのかも。…さて、脳内世界に帰りますか。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト