JR東日本のエコエネルギー実験

通勤ラッシュで発電!?いったいどうなってるの?

2006.11.16 THU



撮影/小島アツシ
1日に約76万人が乗り降りする東京駅で行われている、JR東日本によるエコエネルギー実験。なんと改札を通るだけで、発電ができるとか。でも早速現場に向かったのに、肝心の改札機はいつもとなんら変わらない。いったいどうやって電気を発生させているの?

その秘密は改札機の床にある。振動を与えることによって電気を発生させる“圧電素子”が敷き詰められているのだ。要するに、改札を通る乗客の圧力により圧電素子を振動させ発電するという仕組み。現在、この発電床実験は、東京駅丸ノ内北口の改札6通路で行われている。

「車両に比べ駅の環境対策はあまり進んでいなかったのですが、エコステーション(エコロジーな駅)の実現化を目指した研究の一環として、何気なく歩いているお客様のエネルギーを電気に変えられないかと思ったのです」(JR東日本・フロンティアサービス研究所・飯野直志さん)

床下に潜んでいる直径3.5cmの円盤状の圧電素子は、一般にスピーカーで使われている材料。スピーカーでは電気を流して振動させ、音を伝える役目を果たしているのだが、今回はその逆。また発電床実験の舞台に改札を選んだのは、駅の中で必ず踏んでくれるところはどこだろう、と考えた結果とか。で、肝心の発電量は…。

「現段階では、丸ノ内北口改札のみの発電だと100Wの電球が1分ちょっと光る程度。非常に微弱な電気ですね。発電効率を高めることが課題です」(同)

今はまだ一般的な圧電素子を利用して実験しているが、もっと発電効率の高いものが開発されれば、将来的に改札や電光掲示板の電気をまかなうのも夢じゃないという。ちなみに力強くシートを踏めば発電量もアップ? なんて考えがちだが、そんなことはないとのこと。むしろ圧電素子の個数を多く踏むことがミソ! らしいので、東京駅の改札を通るときは、小さな歩幅を心がけるべし。


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