バカと呼ばれて提訴した市長もいたけど

アホとバカ、どっちが頭にくる?アホの坂田師匠に聞いてみた!

2006.12.21 THU

先日、滋賀県彦根市の市長が「職員が飲酒運転で事故を起こしても、市への報告義務はない」と発言したことで、週刊誌がバカ市長と批判する記事を掲載した。それに対して、市長は激怒。「自分が『バカ』だという事実はない。関西人なので『バカ』は『アホ』よりも名誉棄損の程度が著しい」と出版社を提訴した。確かにバカ市長という表現はどうかと思うが、気になったのは「アホよりバカのほうが名誉毀損」というくだり。バカ文化圏に属するものとして「提訴の理由としてどうよ」と言葉の壁を感じた。

全国の「アホ」「バカ」表現の分布を調査した松本修氏の名著『全国アホ・バカ分布考』によれば、昔は京で流行った都ことばが、同心円状に全国に伝播したのだという。関西にアホ表現が残されているのは、バカよりアホが新しい言葉であるからだそうだ。なるほど、アホのほうが語感も柔らかく、趣がある気もする。関西人にしてみれば、バカとは違うといったところなのだろう。

さて、アホといえば、やはり坂田利夫師匠、通称「アホの坂田」の名を挙げないわけにはいくまい。みずからアホを名乗る師匠だが、やはりバカと呼ばれたら許せないのか。よもやアホと呼ばれるのも嫌なのではないか。師匠、ご本人に直撃してみた。

「アホで食わしてもらってるので、アホと呼ばれてもそれほど頭にこないですよ」

さすがは師匠、懐が深い。でも、さすがにプライベートでは腹がたちませんか?

「愛情のあるアホと見下したアホはわかる。なんばグランド花月の舞台で、お客さんに“アホと呼んでもらっていいですよ”と言ってたのに、舞台後心ないファンに“アホ”と呼ばれてキレたこともある。バカも愛情のあるバカなら気にならへんよ」

ちなみに師匠は、中高時代、5本の指に入る成績で、じつは頭がよい。座右の銘は『アホは金なり』と語るように、したたかに人生を歩んできた芸人だ。師匠のように、愛情があればアホもバカも笑って許すような人間でありたいものである。


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