電子レンジでチンしても死なない!?

地上最強(?)の生物「クマムシ」を大研究!

2007.01.25 THU

「ムシ」といっても昆虫ではない。体長は1mm以下。体の構造が特殊なため、分類学的には“緩歩動物”という孤高のポジションに鎮座する。生息地は道ばたのコケの中から、池、海、果てはヒマラヤ山脈、南極まで様々。

クマムシの最大の特徴は、乾燥すると肢を縮めて樽状になること。この干からびた“乾眠”状態では、150度の高温でも絶対零度(約マイナス273度)近くでも、または無酸素でも死なない。そして、常温に戻して水をかけると蘇生する。これが「クマムシ=地上最強の生物」伝説のゆえんだ。

すごいな…と驚きつつ、日本で数人しかいないクマムシ研究者、慶応大学医学部専任講師の鈴木 忠さん(46歳)を訪問。彼が昨年8月に刊行した『クマムシ?!‐小さな怪物』は現在6刷、科学書としては異例の売れ行きを記録している。

研究室の顕微鏡を覗き込むと、クマムシがのこのこ歩いていた。うわ、本当にクマみたいだ。そして、びっくりするほどかわいい。ちなみに、鈴木さんは道の向こうから犬が歩いてくると「あ、クマムシみたいにかわいいな」と思うんだとか。先生、逆。

ちなみに、電子レンジでチンしても死なないというのは本当なんですか?

「正式に発表した人はいないけど、樽の中には水分がないので理論的には平気。でもね、大事なのはちゃんと蘇生するかなんですよ。眠ってる状態で最強でもしょうがないもんねえ」(鈴木さん)

どうですか! このクマムシ愛!

また、東大医科学研究所ヒトゲノム解析センター助手の片山俊明さん(34歳)はクマムシの遺伝子情報解析を目論んでいる。

「樽の防御メカニズムの仕組みがわかれば、様々な分野に応用が利く画期的な発見があるはず。資金面や個体数確保の問題はありますが、“緩歩動物”だけに今年あたりからゆっくりと始められれば」(片山さん)

なお、クマムシがのこのこと歩く動画は岩波書店HP(www.iwanami.co.jp/moreinfo/0074620/)で見られる。必見!


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