これも地球温暖化の影響か!?

世界的観光名所が崩壊の危機にさらされている

2007.04.26 THU



写真提供/Getty Images/AFLO
ベネチア、モルディブ、マヤ遺跡…いずれも言わずと知れた、世界の観光名所である。「生きてるうちに一度は行ってみたい」と密かに思っている人も多いだろう。だが、その望みが一生叶わない可能性があることを、あなたはご存じだろうか? 多くの観光名所が今、崩壊の危機にさらされているのだ。

「水の都」として名高いベネチアは、プレート活動によるアドリア海の海面上昇のため、1世紀に10cmのペースで沈下している。さらに工業用地下水の汲み上げや地球温暖化が拍車をかけ、21世紀末には街の大部分が水没するともいわれている。

南太平洋に浮かぶ島国・ツバルはもっと深刻だ。海抜の低さから地球温暖化による海面上昇の影響をもろに受け、国全体が海に沈もうとしている。インド洋の楽園・モルディブも同じく水没の危機に瀕し、エベレストの氷河は今も溶け続けている。名だたる世界の観光名所が、地球温暖化によって悲鳴を上げているのだ。

だが、原因はこれだけではない。マヤ遺跡やマチュピチュ、エルサレムの旧市街などではしきりに“観光客の増加”が指摘されている。どういうことなのか?

「収容規模を超えた観光客がオーバーユース(過剰利用)となって、損傷や渋滞などの問題を引き起こしているんです。その対策として、入場規制を行っている観光名所もあります」(世界遺産総合研究所・古田陽久さん)

マヤ遺跡には、1日に5000人以上もの観光客が訪れているという。観光客たちの靴底が遺跡をすり減らし、観光名所としての寿命を縮めている。こうした現状に、どう立ち向かえばいいのだろうか?

「おそらく、環境への負荷に配慮したツーリズムが当たり前の時代になっていくでしょう。ツアー料金にも、環境税の負担が常識になるかもしれません」(同)

観光名所はいわば“人類共通の遺産”だ。次世代へ繋ぐためにも、守り通していきたいものだ。


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