穴の大きさや形にも深~い意味が

“カップ焼きそば”の湯切り口について考えてみた!

2007.06.07 THU



撮影/吉田雅彦
カップ焼そばの湯切り口といえば、以前はプラスチック製のふたにU字型の切り込みが入っていて、そのツメを立ててお湯を切るタイプが主流。しかし、ふたが外れて麺がお湯と一緒に流出する惨事がまれに起こった…。

ところが、今では多くの商品がシールを剥がすと湯切り穴が現れる方式になっている。先駆けは業界トップの日清食品。

「安全性と湯切りスピードの向上を目指し、社内にプロジェクトチームを作り、早く確実に湯切りする“ターボ湯切り”を開発。99年に『焼そばU.F.O.』に採用、湯切り時間は半分になりました」(広報部)

東洋水産は01年2月、エースコックは06年4月からシールを剥がすタイプを採用。エースコックは穴の数が20個と各社の中で一番多く、気合(?)を感じる。

「もっとたくさん穴を開けた試作品も作ったんですが、強度の面と見た目の悪さでボツに(笑)。麺やかやくが飛び出ないよう、穴の形状やサイズにもこだわりました」(開発研究室・大西広泰さん)

また、明星食品は04年10月からシールタイプに移行。穴が横長のスリットで、シール部分の面積が小さいのが特徴だ。

「開発期間は約1年。スリットの形や大きさ、間隔などを変えて数え切れないほどの試作品を作って実験しました。シールの剥がしやすさ、耐久性、湯切りの早さなどから現在の形に。独自のスリット形状については意匠登録済みです」(明星食品商品企画部・根橋弘樹さん)

いずれにせよ、共通しているのは安全性、強度、麺や具がこぼれないこと、そして湯切りスピードの向上を目指している点だった。各社が競うように出願している特許によってデザインは細かな制約が多いという。逆に言えば、どのメーカーもそれだけ力を注いでいるということだろう。

カップ焼きそばを食べるときは、様々な試行錯誤の末にできた湯切り口の形状を愛でてほしい。焼きそば自体の味わいも、また違ってくるはずだ。


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