中国からの越境汚染が原因という説も…

今再び増加傾向にある光化学スモッグに、この夏注意!

2007.06.14 THU

「光化学スモッグ」と聞くと、高度経済成長時代の懐かしい感じがする。だが北九州市の85の小学校で、光化学スモッグが原因で運動会が中止されるなど、今年はやたらとこの単語を耳にする気がしない? そう、最近また増加傾向にあるらしいのだ。

そもそも光化学スモッグとは何か。自動車や工場から排出される窒素酸化物や炭化水素などが、太陽の紫外線によって化学反応を起こし、汚染物質・光化学オキシダントを発生させることが原因なのだ。大気中の光化学オキシダントの濃度が局地的に高くなる状態のことを光化学スモッグという。主に夏に発生し、気温が25℃以上で微風、日射が強い日に起こりやすい。観測時に外にいると、目やのどがピリピリしたり、頭痛を起こすことがある。光化学スモッグはやはり高度経済成長期に最も多く発生したが、大気汚染物質に対する規制を強化するなどで、それ以後は徐々に減少。だが90年代以降、再び上昇傾向にある。いったいなぜなのか。

「国内の都市大気汚染の変化や地球温暖化の影響などもあるでしょうが、現在経済発展の真っ只中にある中国で排出されている汚染物質による越境汚染の影響が大きいと考えています」(国立環境研究所・広域大気モデリング研究室長の大原利眞さん)

毎年飛来する黄砂にも、大気汚染物質が付着しているのだとか。大気汚染が深刻な中国だが、急速に経済成長を遂げているため、大量の石炭や石油を消費。それにコストがかかる環境対策を大々的に行うのはまだ困難のようだ。だが大原氏は次のように語る。

「確かに汚染物質が中国から流れてきていますが、中国が一方的に悪いとは言い切れません。中国に工場を多数持つ日本などの先進国企業にも間接的な原因があります」

環境ビジネス先進国である日本がそのノウハウを生かし、中国と協力して対策を考えるべき時なのかも。


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