最近、渋滞が減っている?

「信号機」から考える渋滞対策の進化!

2007.06.21 THU

交差点の信号機。いくら渋滞していても「わしら、決められた間隔で赤・青・黄色と実直に光ってるだけですから」。そんなつぶやきが聞こえてきそうな無機質さですよね。

しかし、最近になって“自分で考える”ハイテク信号機が登場した。その名も「プロファイル制御式信号機」。交通量や車両速度を分析して次の交差点の交通状況を予測、情報を信号機同士で交換し、状況に応じて点灯時間を変えるというものだ。

02年に名古屋市で実験的に導入したところ、7路線で車両通行時間が最大20%短縮。この成果を受けて、今年3月から愛媛県・松山市と横浜市でも運用が始まった。

「もともと信号機は、あらかじめ交通量を調査し、時間帯ごとに点灯間隔をセットする『系統制御』が主流。70年代から、交差点のセンサーで集めた情報を本部のコンピューターに送信、最適な点灯間隔をリアルタイムで管理する『集中制御』に切り替わり始めました」(警察庁・交通規制課)

現在、都内の交差点には約1万7000基の車両感知器が設置。これと警察本部の交通管制センターを結び、50秒ごとに信号秒数を更新する。こうした「集中制御」の最新版が前出の「プロファイル制御式信号機」というわけ。また、バスなどの公共車両を信号機で停止させずに優先させるPTPSというシステムも、都内では環七、目黒通りなど8カ所で運用されている。

一方で、「じつは運転技術の向上も渋滞解消に役立つんですよ」と語るのは東京大学大学院准教授の西成活裕氏。『渋滞学』(新潮選書・1260円)の著者で、渋滞の発生メカニズムと対策研究の第一人者だ。

「渋滞の主要因が右折車線の詰まり。右折信号の青矢印は1台当たり1.5秒の計算でセットされているものが多く、これ以上時間がかかると渋滞が起こります」(同氏)

交通渋滞による経済的損失は、年間12兆円に上るという国交省の試算もある。ハイテク信号機と上手な運転で、12兆円を取り戻そうではないか。


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