あだ名から見えた意外な現代像

ワタナベ→“なべさん”はナゼ!?あだ名の付け方に法則があった!

2007.06.28 THU



イラスト:うぬまいちろう
突然ですが、これをお読みのワタナベさん、あなたの「あだ名」は何ですか? ひょっとしたら“ナベさん”って呼ばれてませんか?別に“ワタさん”ってあだ名を付けてもイイはずなのに、なぜか“ナベさん”って呼びたくなっちゃうんだよね。…もしかして、あだ名の付け方には何か法則でもあるの?

「定着するあだ名は、本人の持つ雰囲気と語感がマッチしている」

こう分析するのは、感性アナリストとして活躍する黒川伊保子さん。『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』などの著作があり、脳に潜在的に語りかける「音の力」に着目した、感性分析の第一人者である。

「たとえば、あだ名で“ボス”と呼ばれている人は、ボスなりの風格があるんですよ。大柄で威厳があって…というような。“ナベさん”の“ナ”は念押しするときなどに使う親しみのある音。加えて“べ”は息を溜めて発音します。このとき唇が膨らみ、脳に膨張の印象が強くもたらされるんです。このことにより“ナベさん”は大らかな雰囲気を与えるように思います。姓名の中から本人に合っている部分を抽出して、あだ名にしているんですね」(黒川さん)

なるほど。ところで最近“ミキっぺ”などの“○○っぺ”というあだ名を聞かなくなりましたよね? 代わりに“ミキティ”とか、最後を「イー」と伸ばすあだ名が、増えてきた印象を受けるのですが…。

「確かに最後が、イ段の音で終わるあだ名が増えてきました。イ段はのどの奥から強く前に向かって出る音なので、相手にもグッと近づいていく感覚があるんですよ。一方“○○っぺ”のエ段は、相手との距離ができる音。ケータイの登場によって昔より気軽に友だちにアクセスできるようになりました。そんな現代人には、イ段の作る身近な感じが心地よいのではないでしょうか?」(同)

あだ名は、現代人の心の距離感を示すバロメーターということなのかもしれない。


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