米を抜き、中国が初めて世界一に?

CO2(二酸化炭素)の排出量、どうやって測っているの?

2007.07.26 THU



写真提供/ロイター/アフロ
オランダの研究機関であるMNP(オランダ環境評価機関)が、2006年の国別CO2排出量で中国がアメリカを抜いて1位になったという推計を発表した。両国はCO2排出のツートップだが、中国がアメリカを抜くことは十分予想されたことだったようだ。全国地球温暖化防止活動推進センターの中根真紀氏に聞いた。

「CO2対策で有名なのは京都議定書ですが、排出規制対象となっているのは先進国のみで、中国やインドには削減義務は課されていません。中国のCO2排出量は今後も伸びるのではないでしょうか」

そこで知りたくなるのがCO2排出量の測定方法。どうしてオランダの研究機関が各国のCO2排出量を測れるのだろう?

「オランダの機関が中国で排出されたCO2を測定することはもちろんできません。CO2の排出量は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)という国連機関が定めたガイドラインに沿って、業種や燃料などの排出源に係数をかけて算定されているんです。基本的には各国の自己申告制で、集計されたデータは国連のUNFCCC(気候変動枠組条約)事務局に報告されます」

こう解説してくれたのは日本エネルギー経済研究所の佐々木宏一氏。ちなみに、このガイドラインの内容はかなり膨大なもので、算式に用いる係数も排出源ごとに細かく規定されているとのこと。

「また、こうした“公式データ”とは別に、研究機関が独自に検証を行う場合もあります。今回のMNPの発表はこれに当たり、イギリスの石油会社が独自に調査したデータを使っています」(佐々木氏)

そのMNP発表をさっそく中国は批判。いままで温暖化を進めてきたのは先進国じゃないかというのがその主張。京都議定書に反対したアメリカもそうだが、こうした問題ではどうしても“排出大国”同士の利害がぶつかりがちになってしまう。環境問題には国境がないからこそ、各国が協力して取り組む必要があるのだが…。


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