世界的にも珍しい7層ジャンクション完成間近

ところで、地下ってどのぐらいの深さまで利用できるの?

2007.08.23 THU


首都高速「中央環状新宿線」。池袋と渋谷を結ぶ全長11kmの地下トンネルだ。池袋~西新宿JCTは今年12月、西新宿JCT~渋谷間も2年後に開通予定。山手通りのところどころに白い巨大煙突が建ってるでしょ。あれ、地下トンネル用の換気塔なんですよ。

で、その西新宿JCTがものすごい構造になっておりまして。地上面に高架の首都高速4号上とそれに重なる連絡路など。地下には甲州街道と京王新線、そして中央環状新宿線。高低差52m、計7層の立体交差がまもなく出現するのである。

「都心部の地下には鉄道のほかにも電気・水道・ガスなどのライフラインが張り巡らされており、これらをすり抜けるようにトンネルを造るのが大変でした」(首都高速道路建設事業部・菅原 聡氏)

全面開通すれば首都高速都心部の渋滞が大幅に緩和される予定だという。もっとも、同線事業が始まったのは約16年前。用地買収や補償にともなう地権者の交渉に莫大な時間とおカネ(用地代を含む総工費は約1兆円)がかかるらしい。地下だからといって勝手に掘っちゃいけないのね。

「でも、地表から40m以深は“大深度地下”といって、公共目的の利用であれば地権者の権限は及びません。いま東京で一番深い施設は地下60m程度の場所に埋まっている東京電力の送電線です」(地下開発利用研究センター 研究理事・奥村忠彦氏)

おお。どんどん深く掘れば使い放題?

「技術的にはいくらでも深く掘れますが、その分コストも増えます。要は需要とコストのバランスの問題。地価が高騰したバブルのころは、都市機能を大深度に移す“ジオフロント構想”が浮上しました」(同)

この構想、一時は下火になったがここへ来て再燃の兆しが。政府も01年に「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」を制定。国交省内に専門の企画室を設けて研究を続けている。閉所恐怖症気味の僕としては、くれぐれも安全面の確保だけはお願いしたい次第です。

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