人呼んで「ニュースの巨人」

通信社の「ロイター」が有名なのには理由がある?

2007.11.01 THU



写真提供/AFP=時事
ニュース記事の提供クレジットでよく見かける「ロイター」。その名は誰でも目や耳にしたことがあると思いますが、でもいったいどんな組織なんだろう…ということで『グローバル社会とメディア』(責任編集/ミネルヴァ書房・刊)でも知られる大妻女子大学の武市英雄教授に聞いてみました。

「ロイターはAP(米)、AFP(仏)と並ぶ国際通信社のひとつです。通信社とは世界中で情報を収集、配信する組織。彼らが配信する情報を世界中のメディアが買って報道するわけです。世界中に拠点を持つ通信社の情報収集能力は、新聞社やテレビ局に比べると圧倒的に強力なんです」

専門家から見て、ロイターは数ある通信社の中でどんな存在なんですか?

「やっぱりロイターはブランドですよ。一級品です。まず、長い歴史がある。世界で最初に通信社が誕生したのが1835年(アヴァス通信社)で、ロイターがロンドンで誕生したのが1851年。この時点で世界に国際的な通信社は3社しかありませんが、そのままの名前で今も残っているのはロイターだけです。

また、発表する記事に公平という概念を持ち込んで、常に中立の立場を貫いてきたのもロイターの伝統。1860年代初頭の新聞に『どんなときでも常に中立を通す』と、ロイターを称える詩が載ったほどです。1982年のフォークランド紛争の時にもロイターは、イギリス政府に不利益な情報でも伝えるべき記事は配信していました。ニュースの発信元にクレジットをつけることを始めたのもロイターが最初。責任元を明記して正確さを売りにしたわけです。現在ほどジャーナリズムに公平性や正確さが要求されていなかった時代から、新しいジャーナリズムのあり方を作ろうという発想を持っていたんだと思います」(同)

世界130カ国に支社を持つ世界最大のマルチメディア通信社ロイター。現在も金融情報を柱に、日々、膨大な情報を発信し続けています。


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