11月8日は「レントゲンの日」。ところで…

「レントゲン」ってなぜあんなに“見えちゃう”の?

2007.11.08 THU

「これを使えば、好きなあのコが丸見えなんだべ?」。21世紀の今日、そこまでの勘違いさんもいないだろうが…なんて導入でご紹介したいのが、皆さんも一度はお世話になったことがあろう「レントゲン」だ。実は、この号の配布日11月8日こそ、ドイツの物理学者ヴィルヘルム・レントゲン博士が、X線を発見した記念日(1895年)。これにちなみ今回は、「レントゲン」の秘密に迫ってみたいのである。

まず。なにより知りたいのは「レントゲン」が、あのように被写体の“中身”を写し出す原理だろう。これには、発見当時には未知の存在としてあえて「X」と名づけられた、X線の性質が大きく関係している。

そもそもX線は可視光や赤外線などと同じ「電磁波」の一種。電磁波には波長が短いほど直進力が強まり、物質を「素通り(透過)」しやすい特徴がある。X線は電磁波の中でも、特に波長が短く透過力も高い。

また。X線の透過力は、透過する物質に含まれている原子の「原子量」によって左右される。たとえば、水素(原子量≒1)に比べ、カルシウム(原子量≒40)のほうが、X線の透過を遮蔽する力が強い。

つまり。ここで紹介したX線の2大特徴を応用したのが「レントゲン」なのだ。

「『レントゲン』は、影絵のようなもの。人体の場合、カルシウムのように原子量が大きい原子を含む骨はX線を遮蔽するので白く、水素を多く含む空気が入った肺は逆に透過され黒く写るわけです。ちなみに『レントゲン』とは俗称。正確には『X線写真』などと呼びます。俗称がこれほど普及しているのは、それだけ発見者であるレントゲン博士の功績が認められた、といえるのでしょうね」(日本放射線技師会・大山さん)

今日では、物体を壊さず中身を調べる「非破壊検査」の要として、医学など様々な分野で欠かせぬ存在となった「レントゲン」。その原理を理解することで、“裸を覗こう”なんて邪心をもつことなく、正しいリスペクトの念を抱いてほしい。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト