あっというまに、あれから10年…

そういえば“環境ホルモン”って今、どうなってるの?

2008.02.07 THU

覚えているだろうか。生物の体内でホルモンのように作用し、生殖機能などをかく乱する化学物質があるみたい、かなりヤバそうだよって大騒ぎ。1998年、当時の環境庁が「SPEED98」という研究プロジェクトを立ち上げ、マスコミ各社が“環境ホルモン”という言葉でいっせいに危機を伝えた。あれから今年で10年になる。

「内分泌かく乱作用が疑われる化学物質を優先順位が高いと思われた物質から試験・検討した結果、現在までのところ、ヒトなどのほ乳動物に対する明確な悪影響は確認されていません。ただし、あくまで現時点の調査方法では確認されていない、という意味です」(環境省の関係者)

内分泌というのは、生物の身体機能を調節するための仕組みのひとつ。体の外には直接通じていない場所で合成・貯蔵・分泌されるのが内分泌物質=ホルモンで、血流などで運ばれ、必要な場所で作用する。その流れを邪魔したり、作用を強めたり弱めたり、つまり“かく乱”するのが内分泌かく乱物質だったわけだが…。もう大丈夫ってことじゃないんでしょうか?

「化学物質は、06年時点で約2470万種以上も存在するという報告もあります。その影響を科学的に評価することには、おのずと限界があるのです。そういう前提のもと、予防的な対策を常に考えておく必要がある。いわゆる環境ホルモンも、他の物質との複合的な影響など、多角的なアプローチで研究し続ける必要は、まだまだあるのが現状です」(環境ホルモン学会会長・愛媛大学教授 森田昌敏さん)

化学物質はそりゃ便利だし、我々もその恩恵をたくさん受けてる。けれど環境ホルモンは、これまでほとんど1種類ずつの影響が調べられてきただけ。同時に複数の種類が体内に取り込まれたとき、どんな影響が出るかなど、いまだ未知数の部分も残っているのだという。難しいかもしれないけど、怪しそうなら使わないってのが、いちばんだと思うんだけどなあ…。


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