フェロモン、ダンス、愛の歌…

“しゃべらない”昆虫たちのコミュニケーション手段とは?

2008.02.14 THU

ゴキブリ退治用の仕掛けのエサ。でも、仕掛けてから何日も経つのにヤツは相変わらず現われるし、エサもあまり減ってない… なんて経験、ありませんか? これって最初に食べたゴキ君が「俺はもう死ぬが、お前たちは手を出すな」なんて仲間に危険を伝えてたりするのかなって思わず邪推しちゃうんですけど。筑波大学大学院生命環境科学研究科・准教授の戒能洋一先生、そんなことってありますよね?

「ありません。ゴキブリが危険を伝達し合うということはないと考えれます」

あっさり否定されちゃいました。でも、昆虫たちが、様々な情報伝達能力を持っているのは事実とのこと。ミツバチがエサのありかを“8の字”ダンスで仲間に知らせるは有名な話ですよね。

「あの“8の字”は、太陽からの角度を基準にしてエサの方向を示しています。こんな情報伝達が可能なのは、ミツバチの視覚能力がとても発達しているからです」(同)

昆虫たちはコミュニケーションをとるのに主に、視覚、聴覚及び(木の枝など居場所の)振動、嗅覚を利用しているという。アリがキチンと行列を作って行進するのも、前方のアリが地面に残したフェロモンのにおいを頼りに進んでいるのだとか。そんな昆虫のコミュニケーションは、求愛やエサ情報伝達などのため、同種の昆虫間でとられるのが基本。ところが、このシステムを悪用(?)する昆虫もいる!?

「例えば、コオロギのオスが鳴くのは求愛のためですが、ある種のコオロギに寄生する寄生バエもこの音を知っていて、鳴いているコオロギに寄ってきてその体に卵を産み付けます。元気に鳴くオスというのは生殖能力も充分な健康体ですから、寄生バエにとっても幼虫のエサにはうってつけなんです」(同)

ちょっと怖い話ですが、しょせん昆虫の世界も弱肉強食。情報伝達機能がある以上、異種の生命体をも巻き込んだ情報戦略だってあるんですね!


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