満員電車で意外と読まれてる?

モニターで読む“デジタルコミック”紙じゃないマンガの魅力とは

2007.11.30 FRI


電車の移動中など、ちょっとした空き時間に読まれることの多いケータイコミック。小さい液晶画面でも意外にちゃんと読める工夫がされている 写真協力:セルシス
先日発表されたインプレスR&Dの調査によると、パソコンやケータイ向けに配信されている「デジタルコミック」の市場規模が2006年度で100億円を超えたという。ネット配信によって時間を気にせずにいつでも作品を購入でき、移動中や外出先でも気軽に楽しめる点がデジタルコミックの魅力だが、紙のマンガに比べると読みづらそうなイメージもある。実際はどうなのか?

「モニターの大きさに制約のあるケータイ向けのコミックでは、マンガのコマを1コマずつ切り出して見せる表現方式がよく使われています。この場合、紙の原稿をスキャンしてパソコン上で分割し、専用のマンガ編集ソフトを使ってコマごとに効果を加えていきます。簡単なアニメのような見せ方をしたり、ケータイならではの音響効果として、場面にあわせてバイブを鳴らすといった工夫ですね」(ケータイ向けマンガ用ビューアーを開発している株式会社セルシス・広報部)

確かに、実際に配信されている作品をいくつか見てみると、細かい演出と効果的なカメラワークによって、小さい液晶画面でも意外なほど“読める”。また、はためには携帯を操作しているようにしか見えないから、電車の中などでも周囲の視線を気にせずに楽しめそうなのは魅力かも。

「パソコン向けのコミックでは、FLASHなどの動画技術によってアニメとマンガの両方の特徴を兼ね備えた作品が登場しています。例えば、紙媒体では“擬音”によって表現されていた効果音を実際のサウンドとして鳴らすなど、デジタルならではの特性を活かすことで、印刷物の制約を越えたダイナミックな表現が可能になっています」(Webアニメの情報サイト「イイ・アクセス」管理人のUG-K氏)

また、アマチュア漫画家のなかには、自分の作品を発表する舞台としてデジタルコミックを選んでいる人も多いという。

「現時点では、すでに出版物としてある既存の作品をデジタル化して配信するケースが主流ですが、今後は初めからデジタル前提で制作される作品も増えてくるのではないでしょうか」(株式会社セルシス)

“ケータイで読みやすいこと”を前提に作られたケータイ小説が大ブレイクしたように、デジタルならではの作品が増えれば、マンガの楽しみ方はますます広がりそうだ。
(呉 琢磨)

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