“アレのニオイ”と間違えるのはどうして?

「原臭」みたいなものはあるの? ニオイのメカニズムに迫ってみた!

2008.05.30 FRI


「同じニオイ」と感じるのには、様々な理由が。例えば、納豆と蒸れた靴下のニオイが似ているのは、ともに“イソ吉草酸”という成分が含まれているからだそう。石川さんいわく、「それ以外の成分も出るから、まるっきり同じニオイにはならない。足にカラシ塗ったところでニオイは消えないぞ!」とのこと。 (イラスト/地獄のミサワ)
この時期、公園とか緑の多い場所を歩いていると、ツンとした男性的なアレのニオイを嗅ぐことはありませんか? この正体、実は栗の花らしいのですが、花とアレのニオイが同じに感じられるなんて、不思議でなりません。もしかして、色の三原色と同じように三原臭みたいな大もとのニオイがあるのかも? TVでも活躍している臭気判定士の石川英一さんに伺いました。「結論から言うと、原臭というものはない。人がニオイとして感じることができる物質は、およそ40万種類。そのうち日常的に出くわす可能性があるものだけでも200~300種に及ぶんだ。それらすべてが酸素・窒素・水素などの元素から成っていることは確かなんだけど、三原色のような元素はないんだよ」ニオイは単純な組み合わせで成り立っているわけではないんですね。では、なんで似たようなニオイがするんでしょう?「複数の原因が考えられるな。例えば、スカトールというスカンクガスの物質は濃いと悪臭だが、感じるか感じないかの微妙な濃度になると、まるでフローラル系のような芳香に変わる。つまり、ニオイ成分の濃度によって、まるっきり違う物質と混同してしまう可能性があるんだ。また、初めてのニオイを嗅いだとき、脳はそれまでの経験から似たニオイを探して、危険かどうかを判断する。過去のデータと照らし合わせるなかで、『あ、○○と似てる』と思い浮かぶってワケだ」脳が他のニオイとリンクさせている、と。
「それに、先入観も大きい。メチルシクロペンテノロンって物質は、教科書的にはカラメルのニオイと説明されていて、私もそうだと思っていた。ところが、最近はカレーのニオイと表現する人が増えている。そう思って嗅いでみると、なるほどカレーっぽい。つまり、誰かが『○○のニオイに似てね?』と言おうものなら、周りの人の嗅覚はそう認識してしまったりもする。人間の嗅覚はフレキシブルというか、けっこういい加減なんだよ」他人に影響されて認識してしまうなんて、だまされやすいメカニズムですね。最後に、人によってニオイの好みも様々ですが、 誰からも好かれるニオイみたいなの、ありません?「あまり嫌われることがないニオイと考えるなら、日本人なら柑橘系の香りだな。アメリカならオレンジだし、さらにオーデコロンの元祖であるドイツの『4711』は、トップノート(最初に感じる代表的なフレーバー)がシトラス。そんなふうに考えると、誰からも好かれるニオイに近いのは、柑橘系のやや甘い香りなんじゃないかな」なるほど~。今度合コンに参加するときは、ヘアワックスやオーデコロンに柑橘系の香料を使ってみようっと!

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