ビジネスから災害救助まで

地図情報システム「GIS」の進化と実力

2008.07.24 THU

カーナビ、ケータイナビ、グーグルアースなどの地図データを活用したサービスが進化している。こうしたデジタル地図が充実した背景にはGIS(ジオグラフィック・インフォメーション・システム)の進化があるという。カーナビなどに搭載されているGPSは聞いたことがあるけど、GISという言葉はなじみがない。そこで国土地理院の吉田地理情報システム係長に聞いてみた。

「パソコンなどで電子化された地図情報システムをGISといい、紙の地図とは違い、目的に応じて地図上に様々な情報を簡単に重ねて表示できるという特徴があります。GISとGPSを組み合わせることで、現在地や近くのトイレの位置、目的地の天気まで表示できるようになりました」

なるほど。でも、そもそもGISが開発されるきっかけは何だったのだろう? ゼンリンの小袋GIS首都圏支社長に伺った。

「阪神・淡路大震災時、消防隊や自治体関係者が救援に向かったのですが、街が破壊されていて紙の地図が役に立たなかった。そこで、開発中のGISを使用したところ、自分たちの位置がリアルタイムでわかり、迅速な救助活動が可能になるなど災害復興に大いに役立ちました。そこで国を挙げて本格的にGIS開発に取り組むことになりました」

これにより、地価や交通量、国勢調査で得た人口や男女比・年齢層などGISに組みこむ情報の充実が図られた。そして、現在は道路や水道管、電線の建設といった施設管理や工場跡地の土壌汚染調査などにも利用されているという。

「身近な例ではタクシーの配車管理や、ショッピングセンターが出店するためのマーケティング調査などにも活用されています。ほかにも、高齢者だったら階段がないルートを探すとか、雨の日には屋根の多いルートを探索することも可能です」(小袋さん)

無料で利用できるので見落としていたけれど、地図って、僕らの知らないところで、こんなに進化していたんですね。


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