難し過ぎても簡単過ぎてもNG!?

ゲームの難易度って、どうやって調整しているの?

2008.09.05 FRI


難易度調整を行うにあたってのプログラミング内の数値の調整。細かく数字を変えて、何度もプレーをするという根気のいる作業です… 画像提供/猿楽庁
「難易度調整」。ゲーム開発における肝であり、ストーリーやキャラ設定とともに名作のレシピには欠かせない条件です。

ただ、ベストな難易度なんてユーザーによって違うもの。開発者にとっても、このさじ加減は難しいところでしょう。一体どのようにして調整しているのでしょうか? 

ゲームソフトの内容や難易度の調整、バグ点検などの事業を手がける猿楽庁の橋本長官(代表)に伺いました。

「ゲームは基本、数値のプログラミングで作られており、難易度も数値の操作で調整します。例えばシューティングなら、プログラム内にある敵の砲弾のスピード数値を何度も変えては、自らプレーして検証する。すると、設定により遅くて簡単とか、速くて難しいということが見えてきます。そんな様々なパターンをプレーするなかで、いちユーザーとして、スリルや達成感など最もゲーム性の高さを感じられた数値に設定する。これが基本的な方法です」

このような形でゲーム開発者が自ら難易度調整を行うこともあれば、第三者の目線を取り入れるため、同社に委託するケースもあるそう。

しかし、難易度調整はターゲットとなるユーザー層の好みや傾向を理解して、初めて有効になるもの。そのあたりは、どのようにしてつかむのですか?

「試遊会でのモニターの意見や、家族など身近なユーザーの声を通して培われた感覚ですかね。経験則によりユーザー層の傾向をつかんでいるケースがほとんどだと思います。ただ、ターゲットにもいろんなタイプがいるので、当社では普段、ゲームをほとんどしないスタッフAやアクションが得意なBなど、様々な特徴を持つスタッフにプレーさせ、多様な意見のもと、難易度調整を行っています」

なるほど。「マリオ」「ドラクエ」シリーズなど、世代を超えたプレーが予想されるソフトの場合は?

「現在は、一時市場全体で起こったゲーム離れから、『Nintendo DS』『Wii』などのヒットによりゲームの世界に戻ってきたカジュアルユーザーが多いため、そこに合わせた難易度設定がなされています」

こんな事情により、最近発売の名作のリメイクや続編など、マス向けの作品に関して、以前より難易度が下がっていると感じているユーザーが多いのだとか。

橋本長官いわく、現在のゲーム業界はユーザー同士の感覚が大きく開いており、ターゲット別のゲーム作りが主流になっているそう。万人ウケするソフト作りは、まさに難易度の高い行為になりつつあるようです。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト