実はガソリン車より古かった!

60年前にも走っていた電気自動車の意外な歴史

2008.09.04 THU

次世代エコカーと目される電気自動車が来年あたりから市販開始というニュースを受け、改めて注目を集める電気自動車。とはいえ現在進行形で進化しつつあるためか、未来の車との印象を抱いていた人も少なくないのでは? かくいう僕もそのひとりだったのだけど、その歴史はガソリン車より古かった!

「記録によると最初の電気自動車が製造されたのは1839年。ガソリンが自動車燃料に使われる、約20年前のことです」と教えてくださったのは財団法人・日本自動車研究所 FC・EVセンター主任研究員の荻野法一さん。19世紀末のアメリカではシェアもガソリン車を上回っていたという。その後、技術が急速に進歩したガソリン車が電気自動車の利便性を上回り、電気自動車の需要は下降していった。が、日本は違った。戦争中のガソリン統制や戦後の燃料不足が電気自動車の需要を維持した。

「1949年には国内の電気自動車生産数は3299台で、これは全自動車保有台数の3%にあたります」(同)

そんな時代。「たまジュニア」、「たまセニア」という名前の電気自動車が日本を走っていた。生産は東京電気自動車。後に日産に合併されたプリンス自動車工業の前身だ。

「車名の由来は、愛称としての車名を社内公募したところ、工場が当時の北多摩郡にあったことからこの名称となりました。1947年から1951年に、1099台生産されています」とは、日産自動車広報・CSR部の池田久仁子さん。

生産が1951年で終わったのは、1950年に朝鮮戦争が始まって電気自動車のバッテリーに使っていた鉛が高騰したことや、統制されていたガソリンの放出が、ガソリン車の普及を後押ししたためだ。一旦、国産電気自動車は役割を終えて姿を消した。しかし今また、注目が集まっている。その理由のひとつにはガソリン高騰問題もあるわけだが、電気自動車が60年前にもガソリン不足の我が国のクルマ事情を支えていたなんて。シビレる話じゃないですか!


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