MSは「コンピューター」に変更!

IT用語とかJIS規格etc.音引きの秘密に迫った

2008.09.18 THU



写真提供/マイクロソフト
コンピュータ。フォルダ。サーバ。IT・技術系の用語って、なぜか末尾の音引き「ー」を省略しますよね。理系っぽくてかっこいいのだが、ちょっとお尻がむずむずする。

そこに飛び込んできたのが、マイクロソフト社の「『コンピューター』に変更します!」宣言。同社が提供する製品やサービスにおける外来語カタカナ用語の末尾音引きは、これまでJIS記述ルールや学術用語に準拠していたが、今後は内閣告示第二号に基づくルールに変えるというのだ。

内閣告示第二号とは1991年に国語審議会の報告をもとに告示された外来語表記ルール。そこには「語末の『er』『or』『ar』に当たるものは、原則として長音符号を用いて書き表す」とある。

「変更は8月末公開の『Internet Explorer 8』ベータ2日本語版から。パソコンが日常品となり、表記の不統一がもたらす混乱などを解消するために踏み切りました」(マイクロソフト最高技術責任者・加治佐俊氏)

ところで、なぜJISルールでは「コンピュータ」なのか。マイナス記号に見える、バイト数の節約など諸説あるようだが。

「工学系の学術用語では、3音以上のカタカナ用語の末尾の音引きを省略するのが原則。これは戦前に全日本科学技術団体連合会という団体が決めたもので、その元には英語発音への誤解がありますが、工学系学術用語やJIS用語の多くはこのルールをそのまま踏襲しているんです。当時は物資難で活字も不足しており、『ー』1字でも減るとありがたいという時代背景もあったようですね」(早稲田大学メディア文化研究所・森 治郎教授)

工学系の世界に近しいIT関連会社は当然JISルールを尊重せざるを得ない立場にあるため、こうした表記が定着した――という経緯らしい。おお、マイナス説や節約説は俗説だったのか。

いずれにせよ、今後は胸を張って「コンピューター」と言えるんですね。ちょっと寂しい気もしますが。


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