デジタル版「こっくりさん」がネットに降臨!?

放課後の教室でおなじみでしたが…結局、こっくりさんって何だったの?

2008.09.26 FRI


「こっくりさん」をネット上に再現した「こっくりさん.jp」。こちらが10円玉アイコンを文字の上に置くと、こっくりさんのメッセージが表示される…
何とも奇妙なサイトを見つけた。

鳥居のマークの下に、ひらがなの50音表と漢数字の〇~九がおどろおどろしく並び、アイコンは10円玉おぉ、懐かしの「こっくりさん」じゃないですか! すたれたと思っていたのに、ネット上で健在とは驚き。そうそう、「こっくりさん」といえば。

舞台はたいてい、放課後の教室。紙の上に置いた10円玉を2~3人が人差し指でおさえ、「こっくりさん、こっくりさん、どうぞおいでください」と唱えると10円玉が勝手に動き出し、質問に答えてくれる。これがオーソドックスな「こっくりさん占い」だ。地方や時代によって「分身さん」「エンゼルさま」「キューピットさま」とも呼ばれるケースもあるようだが、基本スタイルは同じ。小中学生のころに「やった」「見た」という記憶がある人も多いのでは?

しかし、あれは一体何だったの? 心霊現象とも思えないけど誰かがこっそり動かしてただけ? 『〈こっくりさん〉と〈千里眼〉』という著書もある横浜国立大学教育人間科学部・一柳廣孝教授に、その正体を聞いてみました。

「こっくりさんは欧米起源なんですが、いつ日本に伝来したのかは不明なんですよ。日本初の大ブームは明治20年(1887年)前後で、当時欧米で大流行していた降霊システム『テーブル・ターニング』が原型のようです。ただ、もうこの時点で、科学者によって『無意識の思いこみにもとづく、無意識の筋肉運動』と解明されていたんですけどね」

つまり、試す人の「こんなお告げが出たらいいなぁ」という無意識が10円玉を動かすんですね。しかし、明らかに非科学的なのに、今なお試され続けているのはナゼ? こっくりさんをきっかけに集団催眠、パニックになる事件も起こっていたようですから、チト怖いんですけど。

「万物に精霊が宿るという世界観(アニミズム)がいまだに生きている日本では、見えないものへの親和性は非常に高いんです。そこへ占いの要素が加わったこっくりさんは鬼に金棒。科学が全否定しようと、私たちはこういう世界が大好きなようですね。ただ、最近はこっくりさんの受容形態が変わりつつあり、かつての『恐怖への参入儀式』的イメージも薄れつつあります。こっくりさんによるパニックはほぼないようです」(同)

最初の大ブーム(?)から120年。21世紀にはネット上へも進出したこっくりさん。今後も脈々と生き続けていくのは間違いなさそうです。

(佐々木正孝)

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