誰が最初に思いついた?

戦艦大和の技術を応用した回転展望レストラン

2008.10.02 THU



写真提供/ホテルニューオータニ
突然ですが、回転展望レストランに行ったことがありますか? 床が回転して外の景色をぐるーり360度見渡せるレストラン。その魅力を探るべく、日本初の巨大回転展望レストランである、ホテルニューオータニ17階にある「THE Sky」に行ってみた。円形のフロアは直径が約45m。席に座ると、動く景色はずっと観ていても飽きないし、確かに楽しい。70分かけてゆっくりと回るのでテーブルの上のグラスも揺れなかった。それにしても、なぜ床を回転させようと考えたのだろう?

「創業者の大谷米太郎が、来られたお客様全員に日本が誇る富士山を見てほしいと考えたからです」(ホテルニューオータニ 広報担当・八代隆行さん)

それまでにも観光地などに約20分で1周する規模の回転展望台はあったが、約250席あるレストランを床ごと、しかもスムーズに回転させる例は日本にはなかった。

「建設を請け負っていた大成建設の方々が決め手となる技術を日本中で探すうちに、広島県呉市にあった造船所で製作されていた特殊な車輪に出会いました。その車輪は、かつて戦艦大和の主砲の砲座を回転させるのに使われていたものだったのです」(同)

なんという、軍需産業の平和利用!

その後も回転展望レストランは70年代にかけて続々と作られた。なぜこのころに続々と生まれたのだろう。『昭和モダン建築巡礼』 (日経BP社)でも知られる建築ライターの磯達雄さんにたずねてみた。

「50年代以降、戦争のダメージから立ち直った都市は急速に発展を遂げ、60年代には宇宙開発計画が活性化する中で、人類は未来を意識しました。やがて未来的なデザインの建築が続々と生まれました。そこには、世の中を希望のある未来へ牽引していこうという建築家たちの思いが込められています。そんな気運が回転展望レストランにも影響していたのかもしれません」

あなたも回転展望レストランで、将来こうなったらいいなという、希望の景色を思い描いてみませんか?


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