小さいブツブツの集まりに感じる…

「気持ち悪さ」のメカニズムとは?

2008.10.02 THU



イラスト:河井克夫
魚卵や昆虫の眼など、小さいブツブツの集まりは気持ち悪い。数年前にネット上で広まった「蓮コラ」も同じだ。これは、蓮の実の凹凸をまだら状に人体に貼り付けたコラージュ画像で、もう見た瞬間に寒気が走るシロモノ。

調べてみたところ、こうしたブツブツを気持ち悪いと感じる症状は「集合体恐怖症」というらしい。ほかに、「トイレのタイル」「住宅地の航空写真」「仏像の頭のイボイボ」「群衆の写真」などを気持ち悪いと感じる人もいるようだ。

ではなぜそう感じるのか。東京慈恵会医大附属第三病院の中村 敬副院長に聞いた。

「『集合体恐怖症』というのは正式な医学用語ではありません。精神医学の世界では高所恐怖症などと同じ『特異的恐怖症』に分類されるものですね。もっとも、小さいブツブツが気持ち悪いという理由で病院に駆け込む人はいないので、詳しくはわかっていません」(中村副院長)

つまり治療のニーズがないため、そのメカニズムは研究対象にならないとのこと。

「ただ、これは推測ですが、小さいブツブツは蜂の巣や昆虫の群れ、天然痘などの皮膚病を連想させます。そうした人体の危機的状況に対する警戒心が、嫌悪感を呼び起こすのではないでしょうか」(同)

また、銀座泰明クリニック・茅野 分院長はこう言う。

「自然界はふつう雑然としているので、小さいブツブツが整然と並んでいる様に対する居心地の悪さから気持ち悪いと感じるのかもしれません。最近の研究では、視覚からの情報を大脳の中心部分にある扁桃体がスイッチとなって恐怖症状が現れると考えられています」(茅野院長)

いずれにせよ、外を歩くことができないなど日常生活に支障をきたさなければ問題はないそうだ。とはいえ、気持ち悪いから鳥肌が立ち、その鳥肌を見てまた気持ち悪くなるという気持ち悪スパイラル。ブツブツと文句を言いながら我慢するしかないんでしょうかねえ。


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