NASAの技術でベールを脱ぐ!?

小説、アニメでおなじみ“死海文書”って何?

2008.10.09 THU



写真提供/APImages
アラビア半島、イスラエルとヨルダンのあいだに位置する死海。8月末、イスラエルの考古学者が、かつて死海の北の洞窟で発見された死海文書の解読をNASAの技術を用いて開始。最終的にはネット公開を目指すと発表した。死海文書って『新世紀エヴァンゲリオン』で有名なアレじゃん! と、興奮したものの、そもそも死海文書って何なの?

「いまから2000年以上前に、ユダヤ教の一派が書いた写本の集まりです。死海文書は、『ユダヤ教の経典(=旧約聖書)のルーツ』『キリスト教のルーツを知る手がかり』『独立した教団の経典のようなもの』の3つの意味を持つとわかっています。歴史、宗教学的には最古に近いので、その発見は『世紀の発見』と呼ばれているんですよ」(宗教学専門の東京大学・市川裕教授)

死海文書が最初に発見されたのは、1947年。洞窟が乾燥していて保存状態がよかったため、ほとんどが読める形で残っていたという。が、発見後すぐにイスラエルの独立戦争が開始。その後も近辺地域で戦争が頻発したが、90年代までに専門家によってほぼ解読されたそう。え、解読されているの? じゃあ、NASAでやろうとしていることは?

「現在読める部分については、もう解読されています。ですから、バラバラになっている断片をつなぎ合わせて解読できれば、新たな発見があるかもしれませんね」(同)

なるほど。にしても、なぜに死海文書はフィクションでよくモチーフにされるの?文化史家の海野弘氏に聞くと。

「死海文書は、歴史などが非常に謎めいている。いわばノストラダムスの大予言のように、『謎に包まれた過去をたどっていけば人間の深淵に近づけるのではないか』と想像させる力を持っているのでしょう」

確かに「前世から考えてアナタの未来は」なんていわれたら、嘘でもワクワクしたりして。死海文書よ、これからも我々の未来に素敵なエンターテインメントを与えておくれ!


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