あの名監督もこの問題は頭痛の種!?

オマージュ、パロディetc.“盗作”とのボーダーはあるの?

2008.10.30 THU



写真提供/AFLO
スピルバーグ率いるドリームワークス社製作の映画『ディスタービア』が、ヒッチコックの名作『裏窓』の盗作だとして訴えられたというニュースが9月に報じられた。

『ディスタービア』は、自宅謹慎中の高校生が隣家を覗き見するうち、連続殺人事件に巻き込まれるというサスペンス。確かにストーリー展開は『裏窓』に似ているけど、主人公の境遇やハイテク機器を駆使した斬新なアイデアは独自のものだ。この件のホントのトコロは不明だけど、映画でよくあるオマージュを捧げるとかパロディと盗作の違いは何だろう?

「この3つは、法律上の定義がある概念ではありません。一般的にはオマージュは、既存の作品の中に新たな作品の創作動機を見いだすこと。またパロディは、他の作品を揶揄、風刺または批判する目的を持って模倣すること。対する盗作は他人の著作物の表現や独自性のあるアイデア・企画などを盗用し、そのことを伏せて公衆に提示する反倫理的な行為一般を指すことだといえるでしょう」(日弁連・知的財産制度委員会副委員長の龍村全弁護士)

映画業界では、創作意欲を刺激されたり、アイデアの芽をもらった際に尊敬や賛辞の意味をこめてオマージュを捧げると表現するが、必ずしも元ネタと直接的な関係があるわけではないため著作権侵害にあたらないことが多い。一方、元ネタありきのパロディは、著作権的にはかなりグレーな気がするが、そのあたりはどうなのか?

「よく参考にしたという言い方がありますが、それがアイデアを想起させる程度であれば著作権侵害には至りません。どの程度、原作品の表現上の本質的特徴や内容・形式などを直接的に感じさせるかどうかが争点となりますが、結局のところ、個別に判断するしかないのです」(同)

盗作か否かの判断は映画業界に限らず、あらゆるジャンルで頭の痛い問題だ。元ネタと良好な関係を保ちつつ、素晴らしい新作を創造してほしいものです。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト