アレをコレで代用してみたら・・・

第2回 いろいろな食材できんぴら作り!

2009.03.11 WED

アレをコレで代用してみたら・・・


写真提供/ABC Cooking Studio きんぴらの代表格・きんぴらゴボウ。ゴボウやニンジンのシャキシャキとした歯ごたえや、醤油などを使った味付けがなんともたまらない一品です。しかし、どうやって作るんでしょう、コレ…

きんぴらってどうやって作るの?その名の由来は金太郎の息子?



きんぴら。チンピラでもコンピラでもキャタピラーでもない、きんぴら。弁当のおかずに入ってたり、お通しで出されたり。決して主役になることはないけど、味わい深い名脇役として様々なメインディッシュを支えるきんぴら。数行を使ってきんぴらについて説明してみましたが、アレってどうやって作るんでしょうか。みなさんはご存じですか。

僕は、知りません。知らないけど、できるかぎり想像してみました。たとえば、きんぴらゴボウの場合、ゴボウを細く切るのはわかるんです。で、たぶんどこかで醤油も合わせてるんですよね。それで、えー。だめです。もうこれ以上イマジンできません。居酒屋じゃビールよりも早くサッと出てくるのに、僕の頭からはレシピすら出てこない!

これでは時間の無駄になりそうなので、ABC Cooking Studio 商品開発グループの福原知香先生に伺ってきました。福原先生によると、きんぴら作りで用意するものは

ゴボウ 120g
ニンジン 40g
赤唐辛子(輪切り) 8切れ
ごま油 小さじ2
水 60cc
きび砂糖 小さじ2
酒 大さじ1
醤油 大さじ1
みりん 小さじ2
白炒りごま 小さじ1

これらを揃えて、きんぴらゴボウが作られるわけです。唐辛子も使うんですね。全然思い浮かばなかった。大丈夫なのでしょうか、僕のきんぴらイマジン力は。で、その調理工程はというと。

まず、下準備。
・ゴボウは流水の下でたわしでこすり洗いをして、斜め薄切りにする。それからせん切りにして、水にさらしたあと、水気を切っておく。
・ニンジンは皮をむき、マッチ棒くらいの太さのせん切りにしておく。

これで下準備が終了。そして、調理!
1.フライパンにごま油・赤唐辛子を入れて熱したら、ゴボウを加えて中~強火でしっかり炒める。
2.ニンジンを加え、しんなりするまで炒めたら、水・きび砂糖を加えてさらに炒める。
3.酒・醤油・みりんを加え、やや強めの火加減で、汁気が大さじ1程度になるまで炒め煮をする。
4.火を止め、フタをしてしばらく置く(鍋止め)。
5.器に盛り付け、白炒りごまをちらす。

これで上の写真のようなきんぴらゴボウができあがるそうです。おいしそう!

ところで、そもそもきんぴらって名前にはどんな由来があるんでしょうか。

「きんぴらは元禄時代に考え出されたという料理で、ゴボウを使ったものが代表的です。赤唐辛子のピリっとした辛みを江戸時代初期に流行した金平浄瑠璃の主人公・坂田金平の剛勇さになぞらえて名付けられたといわれています」(福原先生)

ちなみに坂田金平は、昔話で有名な金太郎こと坂田金時の息子という設定だったようです。それにしても、唐辛子の辛みが名前の由来にかかわっていたとは! それと、誰だ? きんぴらを名脇役だとか言ったのは? 自分か。食卓の主役に訂正します。
ゴボウなど代表的食材にとって代わる候補として集められた食材たち。スイカの皮、セロリ、レモンの皮、エリンギ、菜の花、芋ケンピ、さらには魚代表としてイカナゴ…。なんだか間違ったものも入れてしまったような…

ゴボウ以外できんぴら作り!何が一番ウマかった?



醤油の風味と唐辛子のピリッとした辛みがご飯とよく合うきんぴら。江戸時代の初期に流行った金平浄瑠璃の主人公になぞらえてその名が付けられたといいます。ゴボウを代表格に、レンコンなどほかの食材を使ったものもあることだし、もしや、きんぴらって、いろんな材料で作ることができるのではないでしょうか。そこで、ゴボウ以外の食材に主人公を演じさせてみることに!

その前に、どんな食材がきんぴらに向いているのか、ABC Cooking Studio 商品開発グループの福原知香先生に聞いてみたところ、セロリ・レンコン・キノコ・ウド・ジャガイモ・タケノコなどがオススメとのこと。食感があり、醤油の味付けが合うことが理由なのだそうです。

ところで、ダイコンの皮のように、野菜の皮を使ったきんぴらもありますよね。今回、皮もいくつか試してみようと思ってるんですが、そもそもなぜ皮がきんぴらに使われるんでしょうか。

「きんぴらは味付けがしっかりしているので、捨ててしまうことが多い皮を使って、節約おかずにしているものと思われます。野菜の皮では、ニンジン・ダイコン・カブなどがきんぴらに適しているのではないでしょうか」(福原さん)

そういう理由があったんですね。福原さんからの意見も参考にしつつ、今回、きんぴら役のオーディションに招集したのは、セロリ、芋ケンピ、イカナゴ、菜の花、スイカの皮、レモンの皮、エリンギの計7種類。食材が入ったスーパーの袋を両手に抱えて自宅に戻って、料理上手な助っ人も呼んで、いよいよ調理開始です!
バラエティ豊かなきんぴら計7種類。上段左から芋ケンピ、エリンギ。中段左から菜の花、セロリ、レモンの皮。下段左からイカナゴ、スイカの皮。このなかで、きんぴらとして合格点を出せるのは何種類あるのでしょうか!
セロリにマヨネーズをつけて生で食べたい衝動に駆られたり、キッチンにレモンのさわやかな香りを漂わせたり、休憩にスイカの果肉をほおばったりしながら、調理すること1時間半。ついに7つのきんぴらが完成しました! いざ、試食タイムです!

●セロリ
福原先生オススメのセロリ。シャキッとした歯ごたえがよく、味も生で食べるときよりクセがなくて、醤油との相性もいい! おいしいぞ、コレは!

●芋ケンピ
見た目だけならもっともきんぴらゴボウに近い一品。振りかけたごまの風味が大学芋の味をちょっぴり思い起こさせるも、芋ケンピでも大学芋でもない中途半端な味わいに。完成してるものには手を加えないほうがいいようです。

●イカナゴ
佃煮の材料としても使われる海の幸・イカナゴ(別名・コウナゴ)。佃煮も醤油を使うし、いけるのでは、と作ってみたのですが、ごまとの相性もグッド! これは酒の肴にできそうです。ただ、佃煮と比べたらちょっと魚臭さが残ってしまうかも。

●菜の花
旬の菜の花をきんぴらに。これはうまい! うまいけど、見た目はおひたしもしくはソテーです。食べた感じとしては、からし醤油和えに近いものが。おいしいけど、からし醤油和えを作った方がよかったかも。

●スイカの皮
季節感を無視してスイカの皮。だって、漬物にすることがあるいうではないですか。きんぴらにしてみると、これがまたいける! 皮の緑色の部分はちょっと青臭さが残ってますが、皮の白い部分はかなりおいしい! なんとなく、山菜のひとつ・ツワブキの煮物のような味がします 。ただ、周りにそれを伝えたところ、あまりメジャーじゃないようですね、ツワブキ料理。九州に住んでたころは、よく山に採りにいって食べてたんだけど。すみません。いずれにせよ、スイカの皮は合格です!

●レモンの皮
香味付けにも用いられるレモンの皮。意外といけるのでは、と思ってましたが、とても苦い。そして、渋い。ファーストキスはレモンの味だなんていいますが、そんなさわやかさはありません。ミスマッチです。実らぬ恋の味です。片思いの悲しい記憶がある方は、レモンの皮のきんぴらのような恋だったと表現してみてはいかがでしょうか。

●エリンギ
福原先生オススメのキノコから、特に歯ごたえがよさそうなエリンギをチョイス。これはもう文句なしの合格です。醤油などの味付けとの相性もよく、今回の7品のなかでは一番きんぴらとしての完成度が高い! エリンギはかなりいいきんぴらになります!

というわけで、振り返ってみると、意外性ではスイカの皮、完成度ではエリンギがきんぴらの代用素材として認められるおいしさでした。みなさんも、今年の夏は、すいかを食べたら、残った皮をきんぴらにしてみてはいかがでしょうか。それ以外も、食感と醤油系の味が合う食材なら、基本的にきんぴらとして楽しめそうです。ただ、レモンの皮は、ほかの道を歩ませてあげましょう。

そして、きんぴらを作るにあたって注意点がもう一つ。実験終了から数時間、キッチン周辺からきんぴらの残り香が、消えない。換気扇をしっかりまわしてたのに。醤油臭い。さすがに7種類は作りすぎだったようです。 きんぴらは元禄時代から食されてきたという長い歴史を持つ料理。
脇役のように見えて、実は金平浄瑠璃の勇ましい主人公・金平が
名前の由来にあるという一面も持っています。

食材はゴボウが代表的ですが、ほかの食材で代用するとしたら、
エリンギやセロリがかなりの美味でおすすめです。
また、スイカの皮もなかなかのおいしさを提供してくれます。
みなさんも、いろいろなきんぴらをオフィスに持っていって、
お昼休みの主役になってみてはいかがでしょうか。

しかし、レモンの皮だけは、きんぴらという役を演じるにはアクが強すぎるようです。
ハチミツ漬けなど、ほかの道を歩ませてあげましょう。
きっとそのほうがみんな幸せになれます。
いや、ハチミツ漬けなんて作ってるヒマがあったら、
「アレはコレの代わりになるんじゃないか?」
という情報やアイデアをお寄せください!

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