短くもナメてはならぬ川柳道

五七五に“人間”を詠む!?川柳人気とその極意

2009.03.12 THU



イラスト:後藤亮平(BLOCKBUSTER)
トイレに花粉症、妖怪に足クサ。まるで関連性のない言葉に見えますが、実はこれ、すべて公募川柳のテーマなんです。こんなユニークなお題が目白押しのうえ、なかには優勝賞金50万円というものまで存在する公募の川柳コンテスト。読者のみなさんにも、応募経験のある人は多いかもしれません。

「公募川柳のモデルケースが、20年以上の歴史を誇る『サラリーマン川柳』です。バブル崩壊に翻弄されたサラリーマンの心情を吐露するはけ口になり、一世を風靡。それまで文芸のマイナーな一ジャンルだった川柳を、社会性を持つ表現形式にまで押しあげました」とは、『川柳マガジン』副編集長の竹田麻衣子さん。この成功を手本に、様々な企業や自治体が川柳コンテストを展開。いまや、専門誌ですら全体を把握しきれないくらいに幅も数も広がっているそう。

「公募川柳にはPRや顧客との交流といった側面もありますが、一方で純粋文芸としての川柳ももちろん存在します。もっとも、川柳だけで生活していけるようなプロはごくわずかですが、川柳作家のやすみりえさんは、『笑っていいとも!』など様々な番組でも活躍されていますよ」(同)

川柳を上手に詠むコツを学べば、公募でひと儲けしたり、もしかしたら作家になれるかも!? そんな下心を抱きつつ、社団法人全日本川柳協会の会長も務める川柳作家・今川乱魚先生にご教授願いました。

「川柳では『うがち』の精神が大切です。『うがつ』とは本来『掘る』や『探す』を意味する動詞。一般的に『うがった視点』というと『ひねくれたモノの見方』を表すことが多いのですが、川柳では『物事の本質を取り出す』という意味の大事な要素になります。実作にあたっては、下記の3つを意識してみてください。(1)単なる『報告』や『説明』の句にしない、(2)使い古されてないたとえを使ってみる、(3)テーマを設けて自分の実体験から言葉を探してみる」

五七五に己を込める。簡単じゃなさそうです。


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