正座は慣れるとシビれないけど…

なんでヒジをぶつけるとあんなにビリッとしびれるの?

2009.03.19 THU



イラスト:村田らむ
小学生のころ、後ろの席にプリントを回すとき、イスにヒジをぶつけ、教室でひとり悶絶した経験を持つ人は少なくないはず。あのビリッを想像するだけで体の力が抜けちゃいます。体の中でなぜヒジだけが、ちょっとぶつけただけでしびれるぐらいヤワなんでしょう?日本柔道整復専門学校の下地秀和先生にうかがいました。

「ヒジの内側はスムーズな曲げ伸ばしをするために筋肉の膨らみが少なく、表皮に近いところの肘部管尺骨神経の通り道が外的刺激を受けやすいんです。このヒジの部分は『ファニーボーン』と呼ばれています」

ファニーボーンの名前の由来には諸説ありますが、上腕骨を意味する英語の「ヒューメラス」が「ユーモラス」と似た言葉ということから、同義語の「ファニー」に転じたのだとか。でも先生、よく考えたらヒジに限らず、なぜ人間の体はしびれるのでしょうか?

「人間の神経細胞は刺激を電気信号で伝達するので、大きな刺激を受けると電流のようなものが流れ、それが痛みやしびれとして表れるからだといわれています」(同)

それでも、どうにかしびれを止める方法はありませんか? たとえば正座なら慣れれば平気になったりしますよね?

「正座のしびれは神経の圧迫だけではなく、血の巡りが悪くなるのが主な原因なので、しびれの理由が違うんです。普段体重のかからない脛に全体重をかけて座ると、大腿動脈からの血流が次第に悪くなり、大脳がそれに反応して足がしびれます。このしびれは、『このままだと危ないよ。血液が正常に流れていないよ』と体が発する警告なのですが、常に同じような刺激を与え続けると、慣れてしまって防御反応が鈍くなるんです。また正座を毎日繰り返していると、上手な座り方を自然に覚えてしまうことも、しびれなくなる理由といえますね」(同)

しびれない工夫ができる正座と、刺激への反応であるヒジのしびれは別物。うーん、残念ながらヒジのしびれをなくす方法はなさそうです。


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