人工衛星同士の衝突事故発生!

散らばった「宇宙ゴミ」は誰がどうやって掃除するの?

2009.03.26 THU



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人類の宇宙進出にとって、現在最大の妨げになっている、といっても過言ではない「宇宙ゴミ(スペース・デブリ)」。今年2月に、史上初となる人工衛星同士の衝突事故で大量の宇宙ゴミが発生したというニュースで、その存在を知った方も多いだろう。そもそも宇宙ゴミとは、機能を果たさなくなったロケットや人工衛星、またはその破片などの人工物を指す言葉。微小な隕石などの自然物は「流星物質(メテオロイド)」と呼び区別している。宇宙ゴミの大半は、数ミリから数センチ程度。それでも、宇宙船や人工衛星に致命的な損傷を与える可能性があり、このまま宇宙ゴミが増え続ければ、人工衛星の運行はもちろん、ロケットの打ち上げを含め、人類が宇宙へ進出することが難しくなるという。

ならば、一刻も早くキレイにしたい宇宙ゴミだが、ここで素朴な疑問が。過去のものも含め、宇宙ゴミって誰が、どのように掃除をすることになっているのか? 調べてみると、意外なことに回収に関する具体的な取り決めは、まだされていないようだ。そもそも。

「宇宙ゴミを回収、除去するための技術開発は進められているのですが、実際に宇宙ゴミを回収することは難しいのです」

とは、日本における宇宙ゴミ監視の拠点を担う、日本スペースガード協会事務局長の田中博春さん。現時点では、宇宙ゴミの回収にかかる費用が巨額になるという。

「こうした現状から、もっとも大切なのは、今後これ以上宇宙ゴミを出さないような工夫をすること、すでに存在する宇宙ゴミを監視することにより宇宙活動の危険を回避することなどであり、この点については、国際委員会により各国の宇宙機関に要請が出されています」(田中さん)

日本の場合、先ごろ施行された「宇宙基本法」で、「宇宙の環境を保全するための国際的連携を確保するよう努める」と明記しており、宇宙ゴミ対策において重要な役割を担うことが期待されている。宇宙にもエコの時代がやってきたのだ。


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