お札や株券も和紙って知ってた?

日本の伝統技術なのに意外と知らない“和紙”の真相

2009.03.26 THU



写真提供/福井県和紙工業協同組合
今年の1月から株券の電子化がはじまった。それにより必要とされなくなった株券は、もともと95%が和紙、しかも越前和紙で作られていたという。なんと95%! そこまで受け入れられた理由はどこにあるのだろう? 福井県和紙工業協同組合の山崎氏に聞いた。

「越前和紙の起源は奈良時代以前。江戸時代には公用紙として武士階級などに好んで使われました。その技術が認められ、明治時代には紙幣が作られ、株券などにも発展したのです。株券電子化により、株券は現在、もうほとんど作っていませんが、地方自治体に向けて商品券のような形で、越前和紙を使ってもらおうと動き出しています」

これからも和紙の歴史は続いていくというわけですね。ところで、そもそも和紙のメリットはどこにあるの?

「一番のメリットは耐久性。破れにくく、光による劣化にも強いので、和紙は『1000年もって当たり前』とされています。また、通気性が良く、水に強いことも和紙の魅力です」(福井県工業技術センター・勝木氏)

なるほど、長く手元に置くこともある株券。耐久性は必須ですね。では、どうしてそんな特徴が出せるのだろうか。洋紙との違いってあるんですか?

「違いはおもに原材料。和紙は長い繊維、洋紙は短い繊維で作られます。和紙は、植物から抽出したネリという自然由来の液体を使うことで、じんぴ繊維という長い繊維が絡みやすくなっています。長い繊維で作られるから破れにくいのです」(勝木氏)

ちなみに、洋紙は表面が滑らかで、印刷に向いているそう。でも、和紙で作る紙幣も株券も、印刷されていたような気が。

「和紙は表面が粗く、細かい印刷には向いていませんでした。西欧の技術を取り入れることで、洋紙のような滑らかさやインクの浸透性を実現しているのです」(勝木氏)

ひと言で紙といっても、それぞれに違いや魅力があるんですね。紙幣や株券を見たときに洋紙との違いを比べてみても面白いかも。


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