「しんかい6500」完成20周年!

宇宙以上の可能性もある!?日本の海洋開発の実力とは?

2009.04.09 THU



写真提供/独立行政法人海洋研究開発機構
若田飛行士の活躍により、このところニュースで取り上げられる機会が増えた宇宙空間。「人類最後のフロンティア」と言われる、無限の可能性を秘めた世界に、みんなの関心が集まるのはもっともだが。もっと身近で多くの可能性を秘めた「フロンティア」を忘れてはいないか?

すなわち、地球の7割を占める海洋中でも未知の部分が多い、海底や深海の世界である。

思いのほか知られていないが、このジャンルの研究で我が国がもっている技術やノウハウは、世界でもトップレベル。今年で完成20周年を迎える有人の潜水調査船「しんかい6500」がもつ、潜水能力(水深6500m)は今なお世界一だし、無人探査機の分野でも世界をリードしている。

「歴史的に有名なピカールの『バチスカーフ』(48)に先立ち開発された『西村式豆潜水艇第一号』(29)に代表されるように、日本における潜水調査は歴史のあるものなんです」

とは、「しんかい6500」や同「2000」のパイロットとして活躍した田代省三氏(現・海洋研究開発機構 海洋地球情報部 広報課)。田代氏をはじめとする日本のスタッフは、地震発生のメカニズム解明に役立つ、日本海溝の「プレート」が生んだ裂け目の確認や、現在注目されているレアメタルといった海洋資源の鉱脈発見につながる「熱水噴出孔(チムニー)」研究など、我々の生活にも密接な関わりをもつ調査で、これまでに大きな成果を挙げてきた。

現在は、宇宙に比べ地味な印象となっている海洋探査。しかし、これからは大きな注目を集めることになるだろう、という。

「メタンハイドレートやレアメタルなど、資源開発の舞台として海洋に世界的な注目が集まっており、中国ではすでに6500mを超える能力を持つ潜水艇の開発も進んでいます。日本も昨年から資源開発に重点をおく海洋政策をとるようになりました」

地理的に恵まれた環境&技術面でも優れた日本の海洋開発。これからは宇宙以上の熱視線で見守りたいものだ。


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