“世界一硬い”ハズじゃなかったの?

「ダイヤは簡単に砕ける」説その真偽のほどに迫ってみた

2009.04.16 THU

ダイヤモンドより58%も硬い鉱物がある!? これは、「ロンズデーライト」なる鉱物に関する上海交通大学が発表したシミュレーションの結果。編集会議でそんな話題が展開されるなか、とある編集者の発した一言に皆が注目した。なんと「ダイヤはカナヅチで簡単に砕ける」というではないか! いやぁまさか、最も硬いダイヤがそんな簡単に砕けるわけないですよね? 国立科学博物館の宮脇律郎理学博士に伺いました。

「砕けますよ。鉱物の『硬い』とは『変形しにくい』という意味。ただ、『粘り強さ』がないため衝撃には弱く、カナヅチで叩くとダイヤは粉々になってしまうのです」(同)

ダイヤの「硬い」は、どれだけ圧力をかけても変形しないってことなんですね。お菓子で例えるならば硬いおせんべいはパキッと割れるけど、硬くないゼリーはグニャっと変形して衝撃を吸収してしまうのと同じ。でも、どうしてダイヤは変形しないの?

「大きな理由は、原子の結合状態です。ダイヤは鉛筆の芯に含まれる石墨と同じく、炭素でできた鉱物。石墨は炭素の原子が横方向に結合しているだけなので、水平方向からの圧力で簡単に割れます。一方、ダイヤは炭素の原子同士が3次元的に結合しているので、どの方向からの圧力にも耐えることができるんです」(同)

ダイヤは地中深くのマントルに含まれる炭素が、高温・高圧下で結晶化したもの。そのため、圧縮されて密度も高くなり、結合の数も増えてさらに強固になっているのだ。

だが、そのような条件下でなくともダイヤが生成されたことを窺わせる事例が日本にあるそう。2007年、愛媛の山中で日本産ダイヤが初めて発見され、日本でもダイヤが採れるという事実が発覚! この話を聞き、「自分で採ったダイヤを彼女にプレゼント」なんて素敵なプランが浮かんだのですが、結晶はわずか約1ミクロン(1000分の1mm)。という極小サイズ。女性は顕微鏡でしか見られないダイヤには惹かれませんよね。


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