ビニール袋は実はビニル製じゃない!?

「日本のビニール袋は世界一」ウワサの真相を探ってみると…

2009.05.14 THU



写真提供/プライムポリマー
先日、本誌の会議中、編集者のひとりがレジ袋を見てポツリとつぶやいた。「日本のビニール袋の品質って、世界一らしいよ」 。そこから会議が盛り上がり、ついに記事にすることに。早速調べてみると、ビニールというのは塩化ビニルの略なんだとか。で、塩化ビニルって何なんですか?

「石油などを原料とした高分子の樹脂・繊維、いわゆるプラスチックの一種です。でも、実はみなさんが日常目にしているビニール袋のほとんどは塩化ビニル製ではなく、ポリエチレン製なんです」とお答えいただいたのは日本有数のポリエチレン生産量を誇るプライムポリマーの林貴司氏。ええっ!ビニールなのに塩化ビニル製じゃないの?

「昔は本当に塩化ビニル製だったのですが、ポリエチレンの方が安く・薄くできるから、今はそちらが主流ですね。だからビニール袋ではなくポリ袋といった方が意味としては正しいわけです」(同)

なるほどそういうことね。で、日本のポリ袋は何がすごいの?

「日本のポリ袋は世界でもっとも薄くて丈夫。この原料であるポリエチレンを作るには触媒が必要で、日本製触媒の品質は世界一だったんです。だから日本のポリエチレンも世界一の品質を誇っていた。でも現在は特許が切れて世界中で同じ品質の触媒が使われるようになっています」(同)

んじゃもう世界一っていえないんだ。

「いえいえ、すでに新たな触媒を開発しているから大丈夫。従来の触媒はマグネシウム、チタン、アルミの分子で作られていましたが、新しく開発した新触媒はチタンではなくジルコニウムを使うことで、従来の20%以上も丈夫なポリエチレン作りに成功してます。今後はこちらが主流になるでしょうね」(同)

エコな観点から使用を控えることが推奨されているポリ袋だが、新たな触媒のポリエチレンを使えば現在よりも薄い製品を作ることが可能になるかもしれないという。そうなれば原料となる石油の使用量も減って、ポリ袋も復権できるかも?


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