×はもともとダメじゃなかった!

日本以外ではほぼ通じない?○△×のルーツを探ってみた

2009.05.14 THU



イラスト:藤波俊彦
○は良い、×は悪い、△はその中間──実は、この記号の意味が通じるのはほぼ日本だけって知ってました? ええーっ、じゃあ○クイズなんて外国の人には理解不能だったわけ?

「○で良い悪いを示すのは日本だけです。ただ、かつて領有していた韓国や台湾などでなら通じる可能性もあります。なぜなら○のルーツを探るとどうやら教育に結びつくからです。明治40年ごろ文部省が教育評価の仕方を学校に指導したんですが、それ自体に良い悪いの意味を持たない文字や記号で成績を評価しなさいと定めた。そこで◎○△などの記号が選ばれたようです」(事物起源研究家の松永英明さん)

ほうほう。当時は他に「甲乙丙」「一~十点」「優良可」などの表現も用いられたそう。本来、明確に「ダメ!」と評価しないために用いられたや丙だが、社会で使われるうち、結局、否定的な意味が付いてしまったのだとか。では明治以前のの意味は?

「相撲では負けではなく引き分けです。否定的な意味では、江戸時代に出された『源氏物語湖月抄』の校正記録として、間違った部分に大きく印を書いて削除を示した使われ方があります。ただ、これが現在の小さな印につながったのかは不明です」

なるほど。○の方はどうでしょう?

「古くから日本で○は、円満や和という肯定的なニュアンスがありました。教育現場で○を正解の意味で扱ったのは福沢諭吉がお初といわれています。適塾での洋書の翻訳会で、解釈できた者は○、解釈できなかった者は●、さらに○の三倍優等として△を用いたと綴っています」

諭吉周辺は△○●評価だったんですね。

「ちなみに、明治の通信簿には使われていなかったのではという見解もあります。なので○が完全に定着したといえるのは戦後でしょう。○式テストの影響が大きいかもしれませんね」

海外ゲームでプレステのボタン=「決定」に違和感があるのは現代の日本人だけってことなのかもね。


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