F1から火星探査の現場でも活躍!

“化繊”技術大国ニッポンが生むスーパー繊維のスゴい実力

2009.05.21 THU



写真提供/AFLO
そろそろムシムシする季節。この時期を快適に過ごせる、吸汗速乾素材を使ったユニクロの「サラファインインナー」が話題になっている。ユニクロ広報部によると「サラファインインナーは、旭化成のキュプラと、東レの特殊なナイロンをハイブリッドしてユニクロが開発した製品」とのこと。ここで使われているキュプラという化学繊維は40年ほど前から、ナイロンは64年前から存在しているが、サラファインの誕生は昨年。実は近年、日本で化繊を使った複合素材による新機能商品の開発が急速に進んでいるという。

「90年代以降、中国をはじめとする新興諸国の追い上げをうけて、日本の化繊の生産量は年々減ってしまいました。同じものを作っても価格では太刀打ちできないからです。そこで日本の化繊産業はそれ以降、機能性が高い素材、他国には真似ができない素材の開発や生産を目指したのです」(日本化学繊維協会・大松沢明宏さん)

特に日本が強いのは、スーパー繊維と呼ばれる分野。飛行機の機体や翼に使われて軽量化に役立っている炭素繊維も、世界のシェアの7割を日本が握っているという。

「繊維といっても糸状なものとは限りません。携帯電話の基盤の補強には、シール状に平たく伸ばしたアラミドという高強力繊維が使われています。同一質量でスチールの8倍の強度を持つアラミドを使う技術があったから、携帯電話の小型化が可能になったのです」(同)

意外な場面で活躍している、日本が誇る化学繊維はまだまだある。

「PBO繊維も日本独自のものです。熱分解温度が650度と燃えにくく、引っ張ったときの強度はスチールの16倍と、有機系繊維で世界最強といわれる繊維です。F1のコックピットには、このPBOと炭素繊維の複合材料の使用が義務づけられています」(同)

なんと! 日本の化繊がなければF1も開催できないということか。日本の化繊、恐るべしです。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト