行きたい階は乗る前に選ぶように!?

日本一の試験塔で教わったエレベーターの最前線

2009.06.04 THU



撮影/島村 緑
デパートで3基も4基も並んでいるエレベーター。一体どうやって複数の動きを制御しているのだろう。呼び出された階に近いのが向かうとか、そんな単純なこと? ということで、国内最高の試験塔「SOLAE」がある三菱電機のエレベーター専門工場・稲沢製作所に行ってきた。開発部長の林さん、最新のエレベーター制御方法を教えて!

「最近のエレベーター制御は、複数基を効率的に動かす方法が考えられています。たとえばAI-2200Cという管理システムは、エレベーターを上層階と下層階に分けて待機させます。8階と3階にエレベーターがあり、6階で下りが呼び出された場合、近い8階が向かうと上層階にエレベーターがなくなってしまう。そこで8階は待機させて3階を動かし、上下層両方に対応するといった具合です。上層階から下層階の呼び出しに向かうなどのムダな走行距離が減るので、省エネにもつながるんですよ」

なるほど、考えられてますね~!

「ほかにも最新の技術としては、乗る前に乗り場で行きたい階を選べ、さらに複数基の中のどれに乗れば早く目的の階に着けるかが分かる行き先予報システムや、出勤時のオフィスビルでは玄関階に、帰宅時にはオフィス階にエレベーターを集中させるなど、時間帯による人の動きに対応する機能もあります。結果、待ち時間が減るんです」(同)

今やエレベーターも考えて動くんですね。ところで、SOLAEではどんな実験を?

「高速度試験や、振動を抑える実験です。昔は大きく揺れたエレベーターも、現在は振動と逆方向に力を加えて相殺する装置により振動を抑えています」

確かにSOLAEで乗ったエレベーターは揺れなかったというか、動いているのが分からなかったほどだ。試しに10円玉を床に立てたところ、倒れずに上まで行った。

僕らが知らないうちに進化を続けてきたエレベーター。僕らも、有効に活用して時間をもっと有意義に使いたいですね。


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